2019.09.06

プロカメラマンが教える流し撮りレッスン 〜応用編〜

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こんにちは。ライターの大橋(カメラ初心者)です。
前回『プロカメラマンが教える流し撮りレッスン 〜基礎編〜』の続きということで、今回は、その応用編をお送りしたいと思います。
 
今回は、さらに一眼カメラでのバイク撮影の奥深さを追求すべく「流し撮り」をテーマにしたいと思います。
カメラの基本性能をフルに活用(発揮)し、プレストコーポレーション専属プロカメラマンの高島さんのテクニックをヒントに、カメラ初心者の大橋が流し撮りの『極上の一枚』を撮る事を目標にします。
機種に関係なく使えるテクニックだと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
 
 

左:カメラ初心者大橋(ライター)
右:プロカメラマン高島さん
 
【応用編、望遠レンズを使用】

使用するカメラは SONYα7 III
レンズ SONY FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS SEL70300G 望遠ズームレンズ
 
応用編では、望遠レンズを使用します。
カメラのモードは、シャッター速度優先モード
シャッタースピードは、基本編で選んだ1/60で撮影を行います。
 

 
 

高島
望遠レンズは被写体であるバイクをより大きく写す事が出来る反面、走っているバイクをしっかりファインダー内で追えないと、キレイな流し撮りが撮れません。
さらには、鈴鹿サーキットはコースと一般観客エリアとの間に金網のフェンスがあり、写真撮影の条件としては、なかなか厳しいものがあります。
今回使用するズームレンズも、撮影ポイントによってはバイクを画面一杯に写すには十分とは言えませんが、サーキット内の撮影ポイントをしっかり探せば、バイクのライン取りも良く見え絶好の流し撮りポイントを見つけることが出来ます。

 

大橋
なるほど、これだけ広い敷地内でしたらどこかしらポイントが見つけられそうですね。移動はちょっと大変かもしれませんが(笑)

 

高島
そうですね(笑)けれど撮影ポイント探しも撮影の醍醐味になるのではないでしょうか。

 

大橋
たしかに、自分だけが知ってるとっておきの撮影ポイント探しという感じでなんだかワクワクしますね。

 

高島
極上の一枚を撮影すべく、撮影ポイントを移動してみましょう。

 
 

 
金網に邪魔されないポイントがいくつかありました。その中の一つ、D席エリア。
 
 

高島
バイクのライン取りも良く見えます。絶好の流し撮りポイントだと思います。
さらに、構図の工夫で、流し撮り写真がぐっと良くなります。

 

大橋
構図の工夫ですか?

 

高島
そうです、基礎編ではファインダー内でしっかりとバイクを捉えるためにバイクを中央に狙っていましたが、せっかく望遠レンズを使うわけですからバチッと一枚の写真として成立させたいですよね。
なのでカメラの角度を変えたり、バイクを画面の中央から外して撮影します。背景の余白を生かすことで躍動感が生まれ、バイクが引き立つ一枚になります。

 

大橋
なるほど、基礎編で学んだことに加えて次は構図も意識することが大事ですね。

 

高島
そうですね!楽しみましょう!ではさっそく撮ってみましょう。

 

 
オートフォーカスエリアをセンターから移動して、画面の右下方に設定する。
バイクの進行方向部分に余白を設ける構図で撮ってみる。
 

 
構図の参考例
・カメラを傾けて構えて、構図に躍動感を与える観客席の後ろ方向から撮る。
・周りの観客を流れるように写す事で、さらに写真としての面白さを狙う。
・青空や雲など、表情があれば、空を多めに構図してみる(つまり画面の下のフォーカスエリアを選択)
等など、自身の撮りたいと思う構図や試してみたい構図を考えるのも大切です。
 

 

 

大橋
基礎編よりもさらに難易度が増した気がします。望遠レンズだと1/60でも結構被写体がブレてしまいます。

 

高島
望遠レンズでの流し撮りのヒントを一つアドバイスしたいと思います。

 

大橋
待ってました!

 

高島
ズバリ「狭い範囲を狙う」です。

 

大橋
狭い範囲ですか??

 

高島
そうです、例えば今大橋さんは何を狙って撮影してますか?

 

大橋
走ってくるバイク(被写体)ですね。

 

 

高島
ではバイク(被写体)そのものではなく、もっとピンポイントで狭い範囲を狙いましょう。
例えば、ライダーのヘルメット、バイクのサイドカウルのメインのロゴ、ハンドルバーエンドです。
あるスナイパーが題材の映画で「狙いを小さくして、ミスも小さくする。」という一言があるのですが流し撮りもまさにその通りだと思います。
実は今回のレッスンで、一番大切なポイントです。

 

大橋
なるほど。意識してみます。

 

 

 

高島
おーいい感じですね!
被写体のどこに狙いを定めて、カメラを振るか。
こんな点を意識する事が、ひとつの目安になると思います。
被写体となるバイクの走行速度が変わってきたり、撮影場所の条件(バイクとカメラとの距離)によって、選ぶシャッタースピードは変わってきます。
基本編でやってみた、いろいろなシャッタースピードで撮ってみると、面白いと思いますし、練習にもなると思います。

 

 

大橋
まるでスポーツをやってるような感覚ですね、撮っては確認を繰り返していますが、その中でもうまく撮れた時が最高に楽しいですね。
熱中してずっとやってしまいそうです。

 

高島
反復練習が上達への一番の近道ですからね。

 

大橋
はい、流し撮り「極上の一枚」への第一歩が踏み出せた感じです。ありがとうございました。

 
 
「極上の一枚」で狙ったものの、捉えきれてなかったTECH21をYAMAHAブースで撮影。
 

 
 



〈PROFILE〉
高島秀吉

カタログ用のスタジオ&ロケ撮影、国内外でのレース撮影、motoGPライダーのオフィシャルカメラマンなど、バイクにまつわるキャリアは多い。2006、2012年のマン島TTレース撮影に続き、2018年には憧れだったボンネビルスピードウイークを撮影。
プレストコーポレーションでは、多数のカタログ撮影と、現在Instagramで連載中の「見る小説」を担当。
2015年の現行R1デビュー時、当時渡航中のカリフォルニアから三日間だけ帰国し行ったカタログ撮影は思い出深いエピソード。
バイクとバイク好きをこよなく愛する写真家です。

 


 
プレストコーポレーションの公式Instagram「見る小説」はこちら
https://www.instagram.com/prestocorp_pr/