2019.01.25

尖ったモノを、平らにしたいわけじゃない

YZF-R6



― よそ見はしない。まっしぐらに突き進む ―

 
自身のブランドで産んだライダースジャケットを着込み、ストリートの匂いを振りまきながら、サーキットが似合うYZF-R6を駆る ―。
 
東京西麻布からモーターサイクルファッションを発信するROARS ORIGINALの代表取締役兼デザイナーの高橋生児氏は、ブランドに込めた想いに違わぬ生き方をしている。
 
「ROAR=猛獣などが吠える、という意味がありますが、僕自身、常に好きなことをやりたいという欲望を持って生きてきました。だから好きなことを“やる”と吠え続ける決意と、共鳴していただける皆さまと作りあげたいという願いを込め、このブランド名をつけました。」
 
高橋氏は、仙台の田舎で育った。
「高校生になると原付の免許をとりました。自分の力で空間をワープするような感じで最高のアイテムでした。」
これを機にバイクにハマったが「乗る」だけでなく、「動かないバイクを修理するとか、カスタムも好きになって」、二輪整備士免許が取れる札幌の専門学校に進んだ。
 
この頃から「自分で会社をやりたい」と考えるようになりバイクを軸に据えた。
「個人の意見ではありますがバイクを乗るときはバイクと乗り手で1つだと思うので、カッコイイバイクを乗るときはライダーもカッコイイ服でいて欲しいという想いからアパレルとバイクカスタムのショップをやりたいと思いました。」
 

 
バイクショップで働き資金をためる一方、古着屋でアパレル経営を学び、仙台でファッションブランド「ROARS」を立ち上げた。1年後には友人の力を借りカスタムショップ「ROARS GARAGE」をオープン。カスタム全盛の中でビジネスは軌道に乗り、カスタムショップは仙台で友人に任せ、高橋氏はアパレル部門を持って東京進出を果たした。好きなことへまっしぐらに突き進んだ。
 
ところが1年後、友人が他界し「ROARS GARAGE」はやむなく閉店。アパレル一本で勝負していくと決断して、服装の専門学校に通いデザイナーとしての腕を磨いた。
「これがきっかけでバイクはトーンダウンしていきましたが、通勤で乗っていたトリッカーが楽しくて、また無性にバイクが乗りたくなりました。それまで乗ってきたバイクはシングルやツインのエンジンが多かったのですが、さらなる性能や機能に興味を持つようになり、所有したいバイクも変化していきました。」
こうして高橋氏の中でスーパースポーツという選択肢ができ、R6との出会いが生まれることとなる。
 

 
 
 

― また、吠えたくなってきたカンジ ―

 
スーパースポーツへと傾倒する中で、何を着てどう使うのか? レーシングスーツを着て峠やサーキットを楽しむべきか? ストリートファッションでストリートを駆けてもいいのでは… 様々な疑問が生まれ自問自答を繰り返した。
 

 
「ストリートで学んだことは、人とは違う表現をしていくことの大切さ。ROARS ORIGINALはそれを楽しみながらビジネスにしてきました。ブランドには“新しい発見をもたらす”というコンセプトがありますが、スーパースポーツと僕らのプロダクトを組み合わせることでそれを体現できると考えました。新発見、新感覚、そんな言葉にワクワクしました」と笑う。
 
ROARS ORIGINALを体現するバイクに選ばれたのがR6だった。
「ライダーとバイクが上にも下にも立たないイコールの関係が好きです。とんでもない性能や主張が強いデザインのバイクは僕には必要ありませんでした。R6はよい意味で主張がなく素直でROARSのカラーに染められ、平等でいられる存在でした。でも、跨って驚きました。ポジションがキツい(笑)。それでも選んだのは、これを乗り越えることに燃える自分がいたし、最初の“これイイ”という感情を大切にしたかったからでした」
 

 
2017年11月にR6を納車。お客さまや友人たちからは「R6?」と度々聞かれたが、その度に
「ヨシッ、と思いましたね。見てくれている人たちに戸惑いを与えて“これもあり?”と思わせることがしたかったから。全員が同じ感覚ではないので自分をきっかけにその人なりのバイクと服の新しい感覚を見つけてくれたらうれしいです」
 
ところで、高橋氏が初のスーパースポーツR6に乗りはじめて1年が過ぎた。
「最初はまったく乗り方がわからず毎日が試行錯誤でしたが、だいぶ馴染めてきました。基本はストリートでしか使わないけど楽しいです。今は運転が気持ちよくて眠っていた何かが目覚めていく感じ。自制する必要がある段階まで来てしまいました(笑)」とバイクライフを謳歌している高橋氏。これからもR6とともに世の中に向かって吠え続け、新しい気づきを与え続けてくれることだろう。
 

 
Recommend
Outer : PADDED RIDERS JACKET ¥139,000 + TAX
Inner : WARM SHIRTS ¥22,000 + TAX
Pants : ANDROID ¥32,000 + TAX
Footwear : PECOS TYPE BOOTS ¥64,000 + TAX
※一部完売している商品があります。 ※商品の詳細はROARS ORIGINALにお問い合わせください。
SHOP INFO http://www.roars.jp/about/index.html
 
 
 


 
 


〈PROFILE〉
高橋生児

1977年生まれ。札幌科学技術専門学校自動二輪車整備士コース卒。
二輪整備士としてバイクショップに就職。2003年に仙台でアパレルブランドROARS、2004年にはカスタムショップROARS GARAGEをオープン。2007年にROARS ORIGINALとして東京青山に移転、同年ROARS GARAGEを閉店。2008年から3年間、文化服装学園でデザインを学び、代表取締役兼デザイナーとして活躍。
バイクはSRなどシングルやツインが中心だったが、スーパースポーツに目覚め2017年にR6を購入。MotoGPなどのレースに興味を持つほか、自身ではオフロードレースを楽しむバイク愛好家。