2018.01.23

2018年モデルYZF-R1/R1M アップデートでどこが変わった?

YZF-R1



2015年の登場以来、世界中のレーストラック、そしてストリートを席巻したただひとつのクロスプレーン型クランクシャフトを備えるスーパースポーツのフラッグシップYZF-R1と、上級モデルのYZF-R1M。

パフォーマンスが全てを決めると言っても過言ではない無慈悲なスーパースポーツの世界に、再びメイド・イン・ジャパンの誇りを見せつけたことで、強力なライバルやフォロワーを生み出し、新たな戦いが多くの感動を生み出したことは、誰の目にも明らかでしょう。

スーパーバイク世界選手権や各国のロードレース選手権、そして3連覇を果たした鈴鹿8時間耐久ロードレースでの活躍は、目を閉じただけであたかも自分が当事者になったかのようにその景色が浮かびます。皆さんのR1が、多くの人を惹き付けたのです。

しかしながら、切磋琢磨するライバルがあってのR1です。
2018年も世界中のR1ファンをひとつにするために、ライバルに塩を送るために、追従するフォロワーをさらに突き放すために、進化の道を選びました。

 

 

2018年型のYZF-R1およびYZF-R1Mには、クラッチ操作を必要としない、新型QSS(クイック・シフト・システム)を搭載しています。従来型はシフトアップ時にはクラッチ操作不要、ただしシフトダウン時には左手を使ってクラッチを操作する必要がありましたが、それも過去の話です。

シフトダウン時にはECUがオートブリッピングを行い、ライダーは左足のみでスムーズにシフトダウンを行うことができるようになりました。 その結果、左手はよりハンドリングに、右手はよりスロットルワークとブレーキングに集中できるようになります。

これは劇的な変化です。
ゴールラインを駆け抜けるまでに何度クラッチ操作をするのでしょうか。ゴールラインは、人によって異なります。それはコースの中に敷かれた線かもしれません。あるいは、週末にまだ見ぬ景色を追い求めて走り、さらに先に在るはずの、いつまでも到達することのない目標かもしれません。そこに到達するまで、もはやクラッチ操作は不要なのです。

どれだけのエネルギーやコンセントレーションをセーブできることか。その結果、どれだけのことが可能になるのか。R1はライダーをサポートします、つまり貴方をサポートします。

 

 

このダウンシフト対応に伴ってECUのマッピングが改良されたことで、リフトコントロールの制御もより緻密なものとなりました。クロスプレーンならではの圧倒的な中間トルクが作る比類なき過渡特性が、ライダーを一瞬にして非現実の世界へと連れ出そうとします。ただ、その時にフロントタイヤを容易に離陸させてしまうパワーを、いかにスピードに変換するのか。失速させることなく、加速を続けるために、乗り手の気持ちを削がないように。

これはローンチコントロールにおいても同様です。世界各地の実戦でのデータ収集が完了し、プログラムを最適化しました。全ては勝つために、効率よく加速をするために、シグナルと共にライバルを一気に引き離すために。

 

 

さて、さらなる高みを望むライダーには、カーボンカウルを纏う究極のR1、それがYZF-R1Mです。
ÖHLINS製電子制御サスペンションがアップデートされ、ブレーキ・コーナリング・加速と、一連の動作を区切って、任意の介入レベルを設定することが可能になりました。
ハードブレーキングによって、しっかりと減速してから向き変えを行い、車速を落としきったところから怒涛の加速をするライディングスタイル。
あるいは、コーナーの奥までブレーキを残し、コーナリングスピードを高く維持したままクリッピングポイント目掛けて飛び込み、ひたすら回転を紡ぐように加速をするライディングスタイル。
どちらもサスペンションに対する要求は個別にあるはずです。すなわちライダーが自分の目的に合わせてパーソナライズすることができる電子制御サスペンションです。

これによって、機械と人間の距離を一層近くする、機械に人間の求めるものをより明確に伝える、新たな手段が生まれたというわけです。

 

 

今年で20周年を迎えるR1。

20年前では想像もできなかった高みへと辿り着きました。“High tech armed Pure Sport”を体現し、MotoGPマシンYZR-M1の系譜を継ぐ妥協なきマシンとして、さらに突き進みます。ひとを想像の向こう側へ運ぶ、それがR1です。

 

※画像は現地モデルとなり、一部仕様が異なる場合がございます。
※サーキット走行に伴い一部保安部品を取り外してあります。