ホームプレまぐ! > 藤原広喜のエンデューロ参戦記

お礼

構想1年、コース開拓半年。スタッフ人数延べ300人・・・ 宿泊付きで25,000円。上司に叱られながらの破格値エントリー代。雪が降り続き、開拓難航等々。またスタッフがコースを造っているうちに、コースが面白いって事で、俺も出る俺も出ると言い出し、スタッフが抜けていったことなど・・・色々あったが・・・何とか、みんなの協力により開催できたこと。そして冠スポンサーであるプレストコーポレーションに感謝いたします。(プレストの協賛が無ければ、エントリー代、あと1万は高くなったかもね。感謝、感謝!参加者全員のスポンサーって訳よ)また、ヤマハ系のイベントにも関わらず、盛り上げ、協力していただいた、KTM社、GASGAS社、そしてご協賛いただいた皆様に感謝申し上げます。
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開拓

それにしても、たかが20Kmのコース開拓、内半分はいつもSUGOエンデューロで使っている場所なので正味10Kmの開拓となる。しかし・・・・・
20人体制で(エンジン付草刈機5台、チェンソー3台、その他片付け部隊兼交代要員)1日開拓して、すごく作業が進んだなーと思っても、試走すると1分少々で走ってしまう。途方に暮れる日々の連続である。1日500メートルも開拓すれば、もうグッタリなのである。それが半年・・・・・・・

どか雪

コース的に先が見えてきたのと、毎週土日の開拓でスタッフが疲れているので、ちょっと天気が良いのに1週ひと休み。リフレッシュしてまた来週から頑張ろうと思った矢先の“どか雪”1週のつもりが3週間の休みとなり2月末!当初予定の3月8日〜9日の開催だったらアウトである。“やべ〜!”
積雪の中の開拓。中に何が隠れているかも分からないまま雪の中に草刈機を突っ込み、突き進む!危険だがやるしかないのである。時間が無い!
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エントリー

エントリーが始まり1ヶ月。北は北海道から南は九州から続々とエントリーが送られてくる。“これは全日本だな”と感心しつつ、送られてくるたびに、走りごたえのあるコースにシナケレバと責任を感じる日々。胃が痛い・・・

計測とテスト区間

コースがほぼ出来、テスト区間も計画通りにするか否か、試走を重ねる。雨で増水した後では、深いところで転倒し、バイクの下敷きなり溺れそうになったり、果たしてこのままで良いのだろうかと、またまた悩む日々が続く。でも少し気が楽になったのは、計測が自動計測器を使用し、全部業者(マトリックス社)が引き受けてくれると云うことが決定したこと。そこにISDEのリザルトを渡し、これと同じリザルトにしていただけるということ。計測命のこの大会。力強い味方登場である。(この業者は、自転車では何千台も出るレースの計測を行い、MXでは全日本MXの計測を引き受けている信頼できる企業なのだ)恐るべしマトリックス社!
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参加受理書

9日消印有効なので11日到着分で、参加受理書を作成。しかし、今回のタイムキーピング制のエンデューロ、本当にレギュレーションを分かっているライダーが少ない。なんとかまともなレースにしたいので、ヒントとなるものを作成し、送ることとする。当初のレギュレーションとの変更点もあり、“参加受理書まだですか?”の問い合わせの中、発送!次回は仮エントリー制を導入。締め切りも早くし、参加受理書を早めに送ることとしよう。この時点で、気合が入りすぎ、怪我でのキャンセル4名。130台のエントリーとなる。100台を超えると、コースの荒れ様など、読めないのでギリギリ?丁度良かった?と言った参加人数となった。“ほっ”

時間設定

あと1週間で大会当日となるのに、時間設定をまだ決めていない。雪の中のコンディションでは60分が妥当かなと思っていたが、良い天気が続いた今日は、コースが簡単になり、僕で30〜35分(Aクラスレベル)で帰ってきてしまう。青ざめた瞬間である。ビデオ班に色々とレベル差があったので、参考タイムを出す為に走ってもらったら、42〜3分(Bクラス程度)と55分(Cクラス程度)となったので、晴れたら45分設定。多少湿っていたら50分。雨なら60分とすることを決定。でもAクラスがあまりにも時間が余りそうなので、少しルートを延ばすこととした。
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天候

週間予報では晴れが続くとのこと。しかし毎晩雪がちらつき怪しい天気が続く。
夜降って、日中融けての繰り返し。九州の連中大丈夫かな?コンディション的には、渋滞もなくベストになると予想される。しかし・・・前日は吹雪!寒い!
前日の天気とは打って変わって、ピーカンの天気。寒いけど最高—!である。 受付車検の間に飾りつけとパークフェルメの区画を済ませ(前日の吹雪で出来なかった)その後、ライダーズミーティング。内容が理解していなくとも、やるぞ〜!結局、「理解している人は、しっかりレースをやっていただいて、分からない人は、今日走って理解してください」と言うしかなかった。本当に理解している人は3割ぐらいなのかな?
“なんとか無事終わってくれ〜”

スタート

スタッフには一応ひと通り打ち合わせしたのだが、秒刻みで進行するこの大会、間違えると大変なことになるので、パークフェルメ(車輌保管所)入場からワーキングエリア(整備できるエリア。今回はウオーミングアップ兼)入場、スタートまで最初のグループは自分が誘導しながら、スタッフ教育とした。その後はスタッフにお任せで、1分おきに5台ずつスタート。通常はこのスタイルの大会では、ウオーミングアップは無いのだが、今回はウオーミングアップがあり暖機運転が出来たので、みんなスムーズにスタートして行った。Aクラスからのスタート後、26分で全てのライダーがコースへ消えていった。その後10分余で、トップのライダーが戻ってきた。
“ほっ”丁度良い時間設定かな?
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タイムチェック

周回中はピットインし、ピットエリアを通ってピットアウト後、タイムチェックとなる。今日は1周50分の設定である。早く帰ってきたらピットで時間調整をしなければならない。早着、遅着でペナルティーを取られるのだ。では何で順位を決めるかというと、1周の内に、エンデューロテストとクロステスト各1つずつ計2箇所。いわゆる、SS(スペシャルステージ)があり、そのタイムで順位を決める。そんなレースなのです。そこでここ、タイムチェックでタイムコントロールなのです。焦っていると、間違ってチェックを受け、ペナルティーを喰らってしまう。2周目になると、1周目の遅れを取り戻そうと、早着して来るライダーも出てきて、“おいおい”ってな感じ。この大会は、遅れは取り戻せないレースなのです。取り戻せるなら、早着繰り返せば、優勝しちゃうもんね。それが出来ないルールなのです。わかったかな?出場しないと、理解できないかもね。設定時間より早く帰ってきたライダーは、ピットでマシン整備や給油などしているのです。

SS(スペシャルステージ)

タイム計測区間。エンデューロテストとクロステストがある。

エンデューロテスト

文字通り、エンデューロコース区間でのテスト(計測区間)である。
スタート⇒黒土の斜面⇒岩盤の沢⇒ロックセクション⇒林間林道⇒ゴール。
かなりハードなセクションの連続で、非常に疲れるコースとなっている。スタートからすぐの沢では、1周目からスタックするライダーも出てきて・・・・・
この区間の勝者が“このレースを制す!”そんな様子が伺える設定となった。
“このコース最後まで持ってくれ〜”ドキドキもんです。
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クロステスト

モトクロステストである。でも今回はモトクロス場には持って行かず、段々畑状の大駐車場をテストの場とした。フラットのジグザグエリアと、アップダウンエリア。そして6速、吹け切り全開エリア、ダートラドリフト逆ハンエリアの組み合わせである。タイムは僅差となるが、気持ちいいセクションである。
“俺も走りてーなー”

コース

コースは上記2つのテストをリエゾン(移動区間)で結ぶもので、基本はテスト区間よりハードな設定となる。しかし、舗装路も全体の2割程度あるので、体力的には、普通のエンデューロより、楽かもしれない。と、思うのだが。リエゾンでのマシントラブル(クラッチ)が一番多かった。引き上げに行ったマーシャルの皆さん、お疲れ様でした!全体のコースをスタートから順に行くと、モトクロス場⇒キャンプ場⇒岩盤沢⇒黒土轍⇒全員転び坂(下り、そして下り)モタードコース⇒階段登り⇒舗装路⇒エンデューロテスト⇒舗装路⇒ウッズ⇒舗装路⇒クロステスト⇒キャンプ場⇒モトクロス場⇒ピット⇒タイムチェックが1周で、今回はこれを繰り返し初日は5周。2日目は2周のレースとした。
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ファイナルクロス

2日間の完走者だけが出場できるファイナルクロス。いわゆる、モトクロスである。今回完走者が130台中、74台なので、2日間の総合順位を3で割り、各24台ずつ3レースとした。3組のスタート順は、完走者の下位の順からのレースで、最終レースはトップ24のレース。ここでも、あくまでもタイムである。2日間の走行タイムに、ファイナルクロス6周(約12〜3分)の走行タイムを加算したものが、総合の順位となる。今回の出場者、スタッフ、サポート全員がモトクロス場に集合!レースの度に、応援、歓声を挙げていた。 全てが一つになった瞬間である。

レースを終えて

誰もいないコースを見ながら、ボーッと立っている。“夏草や兵どもが夢の跡”とはこのことかな?などと感じている。半年も掛けて準備をしたが、わずか2日間で終わってしまうと、あっけないものである・・・脱力感・・・・
終われば今度は同じエリアでツートラをしようとか、新しい部分だけでエンデューロをやろうかとか、ビギナー向けのタイムキーピング制もいいなーなどと、色々アイディアが生まれてくるもので、ますます忙しくなりそうだ。
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あとがき

今回の大会は、みんなしっかりレースをしてくれたし、タイヤ交換も、思惑以上70台約半数のライダーが交換してくれたので、大成功と言えよう。なぜなら、今回の大会は、ライダーのスキルアップ。ライディングから整備、時間の使い方まで、全ての教育をテーマにしていたのだから。通知の中に盛り込んでいたが、自分が不足しているものが、はっきり分かったと思います。クロステストが苦手、エンデューロテストが苦手、体力が無い。整備が分からない。タイヤ交換できない。スピード感がない。ジャンプが飛べない等など・・・・・
色んなレースに出て、練習してまた次回、チャレンジしてください。みんなのレベルがハイレベルに均一になれば、そこでやっとレースらしいレースが出来るのだから。今はレベル差がありすぎ、自分が思うしっかりしたレースになっていない。そんな風に思っています。最後にAクラスの皆さん、現状に甘えることなく、レベルアップに励んでください。我々が世界に飛び出せば、ビリ争いのレベルなのだから・・・“涙”・・・SUGOとプレストは、その協力を惜しみません。
最後に、ご協賛各社に、お礼を申し上げ、締めさせていただきます。
ご協力いただき、ありがとうございました。
BIG TANKマガジン、Dr・510、 HIRO RACING、KTM JAPAN 、MOTO・PARK-MORI、Moto-Space大河原、Off Road Paradais、ROCKY SPORTS、山本工学(SWANS)、ワイズ ギア、YOU SHOPタカノ、YOU SHOP バイカーズ、YOU SHOP よこえ、YSP仙台中央、ジャンプ オフ クロス、ダイド—ドリンコ、ライダーズサロン大泉、レアルエキップ、寺嶋ボーリング、ライディング クラブ、SHOEI、ジャペックス(ガエルネ)、ダンロップ、ブリヂストン、マトリックス、モト企画(しどき)、亜路欧(GASGAS)、和光ケミカル、ザトペッ、チーム飛龍 (順不同、敬称略)

藤原広喜プロフィール

1962年1月29日生まれ
岩手県一関市出身。'78 高校1年の時にミニエンデューロに初出場で初優勝!トライアルでジュニアに昇格/'82 にモトクロスデビュー/'83 全日本で2回優勝しノービスクラス東北チャンピオン/'84 全日本で2回優勝しジュニアクラス東北チャンピオン/'85〜'90 5年間で国際B級として東北チャンピオンを3回獲得。この間出身地に近い藤沢スポーツランド設立に協力/'91 国際A級昇格。エンデューロに初参加し「日高2Day'sエンデューロ」3位入賞/'93年からヤマハと契約し「日高2Day'sエンデューロ」で優勝。USA BAJA1000に出場するも残念ながらケガの為リタイヤ。しかしロサンゼルスで楽しい入院生活を送る。他にもエンデューロスクール、マーシャル、デモンストレーション等で活躍しながら、ヤマハ発動機販売(株)の普及活動、ライディングスクール藤沢スポーツランドの運営に協力/'95 「ISDE(インターナショナル6Day'sエンデューロ)ポーランド大会」に初出場し175クラス95位で完走/'96 「ISDEフィンランド大会」に出場し昨年同様日本人2名完走、125クラス46位でシルバーメダルを獲得。またアメリカ・ネバダ州で開催された「ペガスTOリノ」では5位入賞を果たす。/'97年、「ISDEイタリア大会」に出場し、125クラス86位でシルバーメダルを獲得/'98 WR400Fの普及の為、(株)プレストコーポレーション及びヤマハとライダー契約を結ぶ/'00 「ISDEスペイン大会」に出場、175クラス65位でシルバーメダルを獲得/'01からはWR250Fの普及の為(株)プレストコーポレーションと契約。またスポーツランドSUGOのオフロード部門に社員として在籍しSUGO 2Day's ENDURO などの運営に携わる/'06 初の日本代表チームとして「ISDEニュージランド大会」に出場、22カ国中15位、個人としてE1クラスで63位シルバーメダルを獲得