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難波恭司の「XT1200ZE 本気でタイムアタック!」エディターズコラム | プレまぐ!
プレスト営業部から「ちょっとしたおバカ企画をやったので、プレまぐ!に掲載して貰える?」との依頼が来た。
2014年、初のマイナーチェンジを行ったXT1200ZEスーパーテネレだが、どこまでの性能があるのかは未知数。そこでプロライダーの難波恭司氏に本気で遊んでもらってみた、ということだそうな。
リポートをまとめるにあたって送られて来た動画を見て…、ぶっ飛びました。
[弓削 時保:2014.6.12]
サーキットを攻めるXT1200ZE!

プレスト社内でのスタッフ親睦会。ある言葉が企画を生んだ!

 聞くところによると発端は、とある都内の居酒屋だったという。
 それは主だった2014年モデルの市場導入が無事にスタートし、プレストスタッフ一同「2014年モデル導入完了」を名目に親睦を深める「社内飲み会」の席だったのだが、そこである人物から
    「今年のテネレ変わったよな。あれ速いのか?」
とスタッフらしからぬ発言が出た。
    「な〜に言っているんですか。マイナーチェンジでエンジンにも手が入っていて激変ですよ、激変! 昨年モデルと比較試乗すると一発で分かります。」
と間髪入れずに答えたのが、営業企画のK藤氏。
    「いやいや、去年モデルとの比較じゃなくて、…例えばYZF-R1と比べたらって事だよ」
 それでなんだかんだ話があって、「じゃあ、やってみようか?」ということになったのだと云う。

  …いや ちょっと待って欲しい、そもそもその比較はどうだろう? ロードコースではどう考えたってYZF-R1の方が速いだろうし、逆にダートコースだったらXT1200ZEの方が速いはずで、当たり前だからそんなこと、今まで誰も考えた事がない。
 お酒の席だからこその、こう…漠然と出てきたギモン、誰も必要としていない情報だ。
 …しかし、だ。 位相クランク、トラクションコントロール、ABS、電子制御サスペンション…と、YZF-R1に匹敵するヤマハ最新技術が詰まったこのモデル、1200ccのビッグツインエンジンのロードコースでのシンプルなポテンシャル比較、と考えると「何処まで性能が近づいているのか?」は見てみたい気がする。

 ともあれこういうノリで始まった今回の企画、でも明日になったら誰も賛同してくれないかもしれないな〜と思いつつK藤さん、こんな企画に乗ってくれるライダーを探すことにしたのである。

怒られるか面白がられるか。あのライダーに打診する

 「あのライダー」なんて思わせぶりにしても、タイトルに書いちゃっているんだから、まるで意味はない。
 翌日怒られないか少し心配しながら電話で相談してみたのは、プレスト取扱いモデルの試乗インプレッションを毎回お願いしている、プロライダーの難波さんだ。

    K藤 「難波さん、今度おバカな企画に付き合ってくれませんか?」

    難波 「なになに?何の企画?」

    K藤 「実は2014年モデルで激変したXT1200ZEですが、ロードコースの実力が知りたくてですね…、難波さん、タイムアタックしてもらえませんか?たとえばSUGOの本コースとかで。」

    難波 「はははっ!なにそれ、う〜ん面白そうだね!」

    K藤 「(おっ乗ってくれた♪) そう思ってもらえます? 難波さんだったらST600クラスのタイムぐらい出せるんじゃないかと思っているんですけど?」

    難波 「いやいや!それは飛躍し過ぎ。いくらなんでもトップスピードが違うから無理でしょ。」

    K藤 「(残念T_T) ダメですか・・・」

    難波 「いや、でもそれ面白そうだよ。菅生の本コースじゃなくて、ショートコースとかならどう? 例えばさ愛知のスパ西浦とかで。」

    K藤 「(なるほどその手があったか!) そこなら大丈夫ですか?」

    難波 「自分で走ったR1のタイムとの比較は無理だけど、走るんならある程度のタイムは目指したいよね〜。」
 筆者は常々感じているのだが、いつお会いしても穏やかで生真面目な難波さんはその反面、妙なノリの良さというか茶目っ気たっぷりなところもあって、たぶんこう云う企画は大好物なんじゃないかと思う。
 そんな難波さんだから、企画は良い感じにとんとん拍子で進んでいったのである。

類…もとい仲間は仲間を呼ぶ?!

 さて順調に企画がまとまりつつある中、ある人から1本の電話がプレストへ入ってきた。電話の主は、二輪ジャーナリストの高橋剛氏。
 電話に出たのがK藤さんとわかると、高橋さんは間髪入れずこう告げたという。
    「難波さんのテネレのタイムアタック企画、俺にYZF-R1で勝負させてください!
 高橋さん、と呼ぶよりゴーさんの方が世間の通りが良いのではないかと思うが、ゴーさんには以前、難波さんのYZF-R1でのスポーツ走行の撮影を行なった際に後追いの絵の撮りを手伝って頂いたことなどがあり、また難波さんのブログにしばしば名前が出て来ていたのも目撃している。
 K藤さんによれば「最初何の話が分からなかったが、高橋さんはどこかから今回の企画を聞きつけプレストへ電話してきた」のだそうだが、まず間違いなく仲の良い難波さん自身から話を聞いたに決まっている。となれば、こんな面白そうな話、聞き逃すはずがない。
 「XT1200ZE相手にサーキットでYZF-R1を駆ってのアタックならば、(元GPライダーにも)勝てる!」とゴーさん踏んだかどうかは定かではないが、こちらとしても面白がってくれる人は大歓迎なので断る理由はさらさらなかったのだ。
左:走行前の二人の様子。まだ笑顔だが… 右:車両の準備万端!