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プレスト試乗車キャラバンに行ってみた。
4月から6月にかけての第一弾に続き、8月からスタートしたプレスト試乗車キャラバン第二弾。ショップ単独ではなかなか揃えることが難しいニューモデルに乗り比べができる、ということで毎回人気を博していたようだ。
 最近、近所での開催があったので、以前から一度見に行かねばな〜と思っていたこともあり、試乗させて貰いに行ってみたのである。

[弓削 時保:2010.11.29]
開催を知らせる大きな横断幕。

ショップで開催され、好評だという試乗会。

第二弾はまだ夏真っ盛りの8月28日〜29日から始まり、いつになったら陽気が良くなるんだ?という記録的な猛暑の9月を経て、ようやく暑さが遠のいた10月から秋をすっ飛ばして急に冷え込んだ11月、と実質3ヶ月間にわたって開催された。
僕が行ったのは「YSP板橋中央」さんで開催された試乗会だった。このお店は普段の通勤途中にあって昔から(下頭橋近くにあった時分…ってローカルな話ですが)から知っているが、一度覗いたことがあるくらいだった。
バイクショップに限ったことではないと思うのだが、普段行きつけない店に突然乗り込むのは正直言って結構抵抗を感じる。敷居が高いってヤツだ。ぐいぐい売り込みされたらどうしようとか、逆に冷やかしと見抜かれ冷たい目で見られるんじゃないか、とか…。
でもこういうイベントが開催されるとなると、同じ様な人が他にもいる場合もあって敷居の高さを緩和してくれるから「ちょっと行ってみようか」という気になる。
それに実際はショップの方だって「コイツ買いそうにないな〜」とか思っているわけではなく、親切にきちんと応対してくれるのが普通だ。…稀にぶっきらぼうなオヤジの店とかも確かにあるけど、YSP店やそれに準ずる大型店ならばまずそんなことはないと思う。

初日はDNS(出走できず)、台風が去った日曜日に行ってみる。

さて当日。当初の予定では土曜日の午後、気軽に行ってみるつもりだった。が、この日は季節外れの台風14号が関東直撃?という試乗会には最悪の天候で、残念ながらあっさり断念。翌日も雨や風が残りそうで、この時点では試乗会体験に暗雲が立ちこめてきた(実際立ちこめていたんですが)。
明けて日曜日、幸いにも台風は日本列島よりだいぶ東側を通過する進路を取り直撃は免れた。空も雲が多いもののところどころ青空がのぞいており、大雨の心配はなさそうだ。というわけで午前中に用事を済ませ、昼過ぎにいざ試乗に向かった。
お店は自宅からだとほぼ一本道、国道254号線沿いにあるきれいな3階建てのビルだ。1階が新車の展示スペースと工場、2階に中古車の展示スペースがあり、3階はレンタルスペースだそうな。普通のレンタルバイクガレージと違い「ご来店前に電話一本いただくだけで、スタッフがお客様のバイクを準備してお待ちしております」(ホームページより)とのこと、24時間のセキュリティ完備の執事付きのガレージ、みたいなものだろうか?
ものの10分ほどで現地に到着、まずは道の反対側から様子を伺ったが、「試乗会開催中!」みたいな派手な雰囲気は特にない。先入観としてお店の前に試乗車がビシッ!と並んでいる様な光景をイメージしていたのだが、そういう姿は見当たらずいつも通り営業中、という落ち着いた様子である。一瞬「開催日を間違えたかな?」と思ったが、よく見ると天候が悪かったので店内に飾ったのだろうか、「試乗車キャラバン第二弾」の垂れ幕がウインドウに掛かっているのが見えた。よっしゃーやってる、と安心してクルマをパーキングに放り込み、ウェアとヘルメットを手に勇んでお店に足を踏み入れた。
明るく広い店内には、国内モデルはほぼ揃ってる?と思われる充実度でマシンが並んでいる。そしてその中に「試乗できます!」という札が付けられている「XT1200Z Super Ténéré」「Fazer8」「FZ8」「XJ6 diversion」があった。
「いらっしゃいませっ!」とにこやかに応対してくれた女性スタッフ(店長の奥様とのことです)に「試乗したい」旨を伝え、さっそくカウンターで申込書類に誓約書などの必要事項を記入する。免許証を確認すれば手続きはあっさりと完了だ。
希望マシンは「Fazer8」である。ご先祖にあたるFZ750を所有していること、広報車両の'06 FZ1 FAZERや、九州で国内仕様のFZ1N(レンタル)に乗った経験があり、Fazer8には個人的にも興味があったのだ。
左:幹線道路に面しているYSP板橋中央全景。 右:すっきりしたディスプレイの店内。

Fazer8に初対面。

店内から引き出されたブルーのFazer8、実物をまじまじと見るのは実はこれが初めてだが、最初に発表された時の印象からして「これは良い!」だった。脳内比較だが、これまで取材用に'06 FZ1を1ヶ月借りて乗ったり、試乗車の慣らし運転に参加したり、カタログ撮影に同行するなどでFZ1、Fazer6、XJ6 Diversion (もちろんR1やR6も)一通り乗る機会があり、FZ1のパワフルさとXJ6シリーズのカジュアル感の中間なら街乗りにはベストバランスではないか、と思っていたからだ。
フレームやクランクケースなどFZ1 FAZERとの共用部品が多いことで「FZ1の弟分」「FZ1にFazer6のカウル?」みたいな意見があることは理解しているし(難波さんもズバッ!とインプレで言っている)、正直自分自身も「そうなのかなぁ」と思っていたことは否めない。しかし細部を良く観察すると、単に排気量をダウンしただけのお手軽モデルではなく、きちんとストリートでの実用性を考えた結果なのだということが分かる。
カウルのこととか思いっきり勘違いしていた自分への戒めも含めて気づいた点を挙げてみると、
  • カウルはFazer6とは全然別物。カウルサイドの整流板、ライト周辺の造形など、FZ1 FAZERともFazer6とも異なる、よりシャープな印象になっている。
  • 一般的な形のハンドルポストとコンチネンタルハンドルになっている(FZ1は長いポストに一文字ハンドルだった)。
  • マフラーは黒塗りのみ(FZ1はサイレンサー前後にプロテクターがついている)。
  • ステップ廻りのメッキ仕上げがFZ1と異なる。
基本は同じだがかなり細かいところまで全体に手を入れて別モデルとなっている印象である。仕上げの簡素化はカバーの省略やメッキなど確かにあるが、その分価格も抑えられていて国内版FZ1 FAZERより9万円安い。ABSを装備したモデルで比較してもまだ4万円安とお得感があるし、ステップやマフラーも機能性のみ見るなら必要充分ではないだろうか。
カスタマイズするならアルミの削り出しにアクラボのスリップオン!とかに変えてしまうだろうから、立派なパーツよりかえって割り切りやすく、むしろ無駄がなくて良い。少なくとも僕はそう思うタイプだ。
左:試乗したFazer8、ABS付きとの違いはアンダーカウル。 右:サイドの整流板はR6譲りだろうか?またこのブルーがきれいなのだ。
左:Fazer8のハンドル廻り。 右:比較としてFZ1 FAZERのフロント廻り。ポストの形状が異なる。