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難波恭司のズバッとインプレッション2010 / XT1200Z Super Ténéré
「Ténéré」は、サハラ砂漠中南部一帯を指す呼称。そのサハラ砂漠は、アフリカ大陸北部にある世界最大の砂漠であり、近年まで世界最大に過酷であるパリ~ダカールラリーの舞台となっていたことで有名だ。
 ヤマハで「Tenere」という呼称が与えられたモデルは特別な存在を示し、ヨーロッパでは「アドベンチャー」というワイルドで冒険心をそそるカテゴリーとして人気となっている。現行モデルの中にXT660Z Tenere が存在しているが、こいつの場合は 更に『Super !』名称を付加されており、卓越したパフォーマンスを秘めていることを主張している。
[難波 恭司:2010.8.23]
軽快なフォルム

アドベンチャー♪

今回もまた、何の予備知識も無いまま試乗する事にした。コイツの場合は当たり前だが、スーパースポーツとは大きく違う明確な目的が風貌から伺える。跨ってみる。そして揺さぶってみる・・・デカイ・・・重い・・・。当然ながら不安が無いわけじゃない。しかし、そんな不安以上に夢を感じさせる何かがこいつにはある。何だろう? ・・・
初めてスポーツタイプの自転車を買ってもらったとき、自分の世界観が明らかに広がった。そしてバイクに乗り始めたとき、その世界観は日本全体に広がり、「陸続きであれば何処へでも行ける」という現実に目覚めた瞬間だった。そしてTenere に跨った今、冒険の旅に出てみたいと思える自分がいた・・・
左:新設計ツインエンジン 右:精悍なフロントマスク

まずはひとつずつ

まず不思議だったのはライディングポジション。これだけ大柄なのだから、さぞかしハンドルは遠くて広くて、そして足は地表に届かなくて・・・と想像したが、意外や意外 ! 何とか両足のつま先は「地球」を捕らえるし、ハンドルだって出荷時の位置で乗れるじゃん♪これは後で分かったけど、シート形状が前後に広くて自由度が高いから、小柄な人は前寄りに、大柄な人は後ろ寄りに座れるよう設定された広い許容範囲が上手く機能しているようだ。「手」さえ届くならばシートの後ろに座っても違和感がないことに気付いたが、むしろ座れるならばシートの後ろ寄りのほうがクッション性は高い。
心配した足付き性に関しては、Hi & Low で簡単に変更できるシートポジションを、迷うことなく「Low」側にセットしたことも幸いしているが、こいつの特徴である長~いホイールトラベルは、適切な「1Gサグ」設定により、マシンを直立させるだけで前後のサスペンションは大きく沈み込み、マシン自ら低くなってくれるので、結果として爪先が届かずに「半ベソ」をかく事態には陥らなかった。 注: 1Gサグ = ライダーが乗車し、サスペンションが沈み込んだ状態
余談だが、ヨーロッパでは更にシート座面が35mm低くなるオプションシートもあり、Y’s GEAR からの国内リリースも予定されているようなので、私同様に不安を抱く人には心強い味方となりそうだ。
左:Low ポジション(Hiに対し -25mm) 右:Hi ポジション
左:調整用アタッチメント 右:オプション設定のシートはSTD Hi に対し-60mmローダウンがn可能