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難波恭司のズバッとインプレッション20 / FZ8
自由に・・・

FZ1 を兄貴に持つということは・・・

自分の場合もそうだが、「兄貴がいる」という事は、それをお手本にしているともいえる。兄が通ってきた道をこっそり覗いていて、自分なりに判断して自分の道を見極めるズルさとでもいうか・・・お手本を元に、自分なりのスタイルを築き上げるということは、後出しジャンケンみたいなものじゃないかと。
ライディングポジションに関してもFZ1とは違うアプローチがある。ガソリンタンクとシートの合い面付近が若干細く絞り込まれており、合わせてシート座面幅も狭めることで、足付き性とマシンのホールド性が高まっている。ライディングポジションに関してはライダーの体系や好みで大きくイメージが変わってしまうが、バイクとの一体感という意味では好感が持てる。
サスペンションの味付けもまた違い、1Gサグ(ライダーがマシンに跨った状態で、サスペンションが沈み込んだ状態) が大きく取られている。これにより足付き性は更に向上している。もちろん乗り味に関しても変化があり、路面の凸凹吸収性が高く、外乱などを効率的に収束してくれる。スポーティーか? と言われれば逆のイメージだが、ストリートでの快適性を重視するのであれば適切だと感じる。こういった一連の設定も兄貴があってのこと。兄貴を見て育った弟は、当たり障りのないGood バランスを上手くまとめ上げている・・・そんな言葉が上手く似合っている。
左:気ままに・・・ 右:時に精悍に・・・

不満がない訳じゃないが

遠めに見ればFZ1だかFZ8だか見分けは付かない・・・これに不満を感じる人もいるかもしれないが、コイツの真骨頂は見た目以上の満足度をもたらせてくれる奴だということ。XJ6シリーズもそうだったが、モーターサイクルとしてヤマハが求める基本的なポイントを、今の技術を最大限駆使してバランス良くまとめ上げる。必要とするポテンシャルは惜しみなく、そして価格を含めた適切なバランスを追求。そんな地道な取り組みが、実はバイクユーザーを一番満足させてくれるんじゃないかと思う。決して見栄を張りたい訳じゃない。もちろんハイパフォーマンスを所有する喜びや優越感も存在するのは確かだが、バイクがある生活を自由に満喫したい・・・そんな自然体なライフスタイルならば、生涯に渡ってずっと続けられそうじゃない? 要するに価値観だと思う。
バイクに乗る楽しみ方は人それぞれ。だけど仲間と楽しめる時間ならば、楽しさは数倍になってくる。そういうものだと思う。無理をしなければならない事は、いつかきっと破綻する。本来自由な乗り物であるバイクを、自由なままに楽しむ。自分のスタイルに合わせて無理なく・・・その思いは間違ってない。

ストリートが似合う奴

注目ポイント

  • 排気量に合わせたエンジンチューニングがGood !(常用する3,000rpm付近が好感的)
  • 操る楽しさを演出は怠らない(軽快感とサスペンションのしなやかさのバランスがGood)
  • 1000ccクラスのようなエンジン発熱が少ない(夏場のストリートでは不快感軽減)