![]() ![]() シンプル、軽量、すっきりしたフォルム
いよいよXJ6Nに乗る2往復目はいよいよXJ6Nだ。R6から乗り換えるとシートの低さを一番に感じる。ペタペタに足がついて安心感は抜群だ。ハンドルも腕を伸ばせばそこにある自然な感じ。ステップ位置が比較的前寄りなために降ろした足の邪魔になる面はあるが、大した問題ではない。
走り出すと本当にR6と同じ600ccか?と思うくらいキャラクターが異なる。リッターマシンほどではないものの太いトルクが低速から立ち上がり、高回転域までフラットに続いていくのだ。R6の様な鋭さこそないが普段使いの扱いやすさの面では明らかに有利。意識せずともいつでも普通に扱えるフレキシビリティの高さを持っている。
高速道路ではR6がある種の高揚感を伴うのに対してXJ6Nは何とも穏やかな、リラックスした走りとなる。特に100km/hで淡々と走り続ける時の快適さといったらない。この速度であればアクセルの操作にエンジンが忠実にレスポンスを返してくれて退屈しないし、カウリングを持たない分、解放された前面視界は広くて「バイクで駆けている」感を満喫できるからだ。これ以上の速度では風圧に耐える必要が出てくるので(それはそれで楽しいが)、そういう向きにはハーフカウルを装備したXJ6 Diversionが控えているので、選ぶ悩み(楽しみ?)はありそうだ。
各部装備は質素な印象を受ける。アルミの図太いフレーム全盛の現在、鉄パイプフレームは「剛性が弱い」とか「よれる」とかネガなニュアンスで雑誌やネットのインプレに書かれているのを見たが、むしろ80年代のバイクに乗っていた人ならば、親しみのある感触なのではないかとも思う。サーキットを限界まで攻め込みでもしない限り「欠点としてのフレームの弱さ」なんぞ感じられることはあり得ない。一般道で感じられたら「よっぽどの達人」か、バカみたいに飛ばしているか、もしくは単なる思い込みかだろう。
スイングアームピボット廻りをギリギリまで内側に追い込んだり、シートレールの取り回しで低いシート高を実現しているなど扱いやすさを追求する姿勢が感じられるフレームではなかろうか。
そして一番開発にお金をかけているのは、難波さんの「ズバッ!とインプレッション2009」でも指摘されていたクラッチ廻りなのではないかと思う。とにかくエンジンは神経質な感じがなく何も意識することなくヒョイと走り出せたが、あとで難波さんのインプレを読んで、それが設計変更されストリートでの使いやすさを追求したクラッチにあったことがわかった。指摘されて初めて判る様な微妙な違いなのだがその心地よさは確かで、これまた実際乗ってみないと分からない良さだろう。
![]() 左:ストリートに最適化して再設計したというクラッチは秀逸だと思う 右:日本の法規に合わせたマフラーキャップはプレストオリジナル
復路はXVS950Aそんなこんなであっという間に二度目の足柄SAである。最後の走りとなるのでここでXVS950Aとマシンをチェンジさせてもらった。YZF-R6、XJ6Nと乗り継いでここから急にクルーザーとなるとさすがに足が泳ぐ。ステップやペダルの位置が分からなかったのだ。
少々ジタバタしながらも御殿場ICをぐるっと回って厚木方面に向け加速を開始する。ズバドバッ!と巡航速度まで加速してしまえば、コイツもまた快適な世界だ。排気量が減ったとはいえリッター近いボリュームがあるのだし、バランサーのないエンジンはリズミカルな鼓動を刻んで心地よく回っている。軽快感があるのだな、これが何とも良い。
低いフォルム、比較的フラットなバーハンドルなど、現代のクルーザーらしい装備により高速道路での走りは安定感抜群。そして何処かにスポーツモデルのスピリッツも感じられる。R6、XJ6Nの時はあれこれ思案しながら走ったが、XVS950Aは「…。」と何も考えずストーン!と30分で走り切ってしまった。
やや暗くなり始めた厚木デポに到着してからもう一度全体を眺めてみる。磨き出された美しい空冷フィン、各部のクロム仕上げ、タンク上に配されたメーターなど、クルーザーらしいドレスパーツのほか、スーパースポーツモデルと見まごうばかりにキッチリ肉抜きされ、見るからに軽量そうなホイールに気がついた。恐らくこうした地味だが重要な部分の軽量化によって、従来にないスポーツ性が醸し出されているのではないだろうか。 ![]() 左:クロムパーツ満載 右:このシリンダーヘッドカバーはしかしエンジニアリングプラスチック製なのである
これら試乗車の行方とまぁ試乗車の慣らし運転に参加させて頂いたくだりを書いて来たわけだが、各機種4台ずつの広報車両というのはいささか過剰な気がするがそれもそのはず、これは広報車ではないのだ。
3月中旬から始まっているのだが「プレスト試乗車キャラバン2009」として毎週末に全国のプレスト取扱ショップで開催される試乗会に、今回の12台にさらに13台を加えた総勢25台の試乗車を提供しており、そのためのマシンの準備だったのである(ってまぁタイトルにキャラバン試乗車と書いてしまっていますが)。
諸般の事情により、今年は大磯や舞洲で開催していた試乗会が中止となってしまった。が、そもそも東京と大阪の二ヶ所だけでは充分な試乗の機会とは言えず、もっと全国のライダーに乗って、感じて欲しい、ということから今年のこの方式となった様だ。
試乗会のスケジュールはこちらに掲載されているし、トップページにもバナーとして表示されている。毎週末毎に全国の4〜5ヶ所同時開催で試乗会が行われているのだ。G.W.中ならば埼玉、千葉、青森、広島で2〜3日に開催されるし、その後も7月まで予定があるようだ。
ちょっと遠くてもETCをお持ちならば週末は高速道路を均一1,000円で走れるから、少し足を伸ばして近くの試乗会に行ってみては如何だろうか。 ![]() ![]() 試乗会に来てくれよな!
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