ホーム > プレまぐ!
難波恭司のズバッとインプレッション2009 / XVS950A
私はアメリカ大陸に足を踏み入れた事がない。だから写真やテレビなどでしかアメリカを知らない。しかしだ、アメリカの古き良き時代の文化は戦後の日本に多大な影響を与えたのは確かだと思っている。西部劇しかり、数々のテレビドラマしかり。子供の頃ストーリーを完全に理解できないまま見ていたテレビ番組により、アメリカの印象は全てスケールがでかく、そして自由と引き換えに「自分の安全は自分で守らなければならない」ようなイメージを私に植え付けた。そして正義のカッコ良さも。
[難波 恭司:2009.3.20]
接写は迫力もの

☆ U.S Route 66に思いを寄せて

ある程度の年月を経て私は、開拓者の夢や希望を携え、当時の重要な交通網として存在したU.S Route66 という道路を知った。その国道はイリノイ州のシカゴとカリフォルニア州のサンタモニカを結ぶ全長2,347マイル(3,755km)に及んだらしい・・・。いわゆるアメリカン・ドリームの象徴であったり、ゴールド・ラッシュ時代を支えたのは有名な話だ。今では廃線となり、広く快適なハイウェイが今の時代を育んでいる一方で、この路線を大切に保存する活動もされていると聞く。まぁ要するに私はアメリカン・ビギナーであると言うこと。アメリカの文化を本当の肌で感じた事がないので、知らないことを「知ったかぶり」するのが嫌なので、最初から断っておこう・・・
新車のXVS950Aに跨り、ふと「何処に行こう?」と考えた時、先のRoute66が思い浮かんだ。「そうだ ! 日本にも東海道があるじゃん」。日本にも東海道53次があり、江戸時代当時の雰囲気が残っていたりする。距離は500km足らずだが、アメリカと同じく、僅かに残る路線を大切に保存する活動もされていたりする。そんなことを考えながら走りまくった。
左:旧東海道、新居関所跡 右:旧東海道の石碑とともに
冬なのに暖かな日だったので多くのライダーを見かけたが、意外にもクルーザーが多い。片手を上げて挨拶を交わすシーンも何だか懐かしいなか、ひとしきり走り回った後サービスエリアで休憩した。もちろんここにも沢山のクルーザーが留まっていたが、不思議と後からパーキングに入ってきたクルーザー・ライダー達は私のXVS950Aの近くに留めるのだった。そして見つめる・・・みんな真新しいコイツに興味があるのだろう。何せまだショップに出回る前だったので当然だろう。
左:コイツの廻りには仲間が集まる 右:タンクに映るRouteは
何人かと話をしたが、みんなクルーザーに詳しい。色々なモデルから自分のお気に入りをチョイスしているから、自分の愛車意外にも精通している様子。「コイツは空冷?」「2in1はイイね ! 音を聞かせてよ」など、それぞれのバイクの自慢話やツーリング話で盛り上がった。クルーザー初心者の私はタジタジだったけど・・・。「じゃ、お気をつけて !」と、私よりも遥かに年上のライダーから、先に立ち去ろうとした私へ掛けて頂いた言葉は正直嬉しかった。きっと古きよき時代のアメリカでも、旅をしながらこんな会話がされたのだろう・・・緩やかに流れる時間に感じた。

☆初心者を脅さない

1日走っているとクルーザー初心者の私も楽しくなってきた。それは思いのほか軽く、そして思い通りに反応するハンドリングが大きく起因している。ヤマハのクルーザーシリーズ中、最も軽快なのだ。これは車重が軽いことはもちろんだが、各部の重量配分により低重心化がされていて、たとえ同じような重量であったとしてもライディングの自由度が更に高まっているからだ。そしてフロントタイヤ。18インチ採用でフロントから伝わるダイレクトな情報が安心感をもたらすので、今度は自信を持ってステアリングに入力すると、更にダイレクトな反応をする・・・クルーザーでありながら、ちょっとスポーティーな反応を示すのだ。これらから受ける印象が、大きなクルーザーは扱いきれるか? 支えきれるか?という不安感を払拭してくれそうな気がする。事実、コイツに跨って足を付き、左右に揺さぶっても軽さを感じる。余裕ある贅沢な足付き性? もそうだが、これらは400ccクラスからアップグレードする際にも不安感は少ないだろう。
左:軽量に作られたフロントホイール 右:顔