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難波恭司のズバッとインプレッション2008 / YZF-R1

そして走り出す

バックショットを1枚
ハンドルポジションや、ブレーキ&クラッチレバーの遊びなど、通常行うアジャスト作業をしていても、ブラジル・YAMAHA製とはいえYAMAHA設計には代わりがなく、細かいところの全てが見慣れた作りであり、調整方法に関してもなんの違和感もない。
いつもどおりの自分のポジションに合わせエンジンスタート。キャブレター方式で現在の排ガス規制をクリアする為には、ガソリンが薄めギリギリ設定なのは致し方ないこと。なので、エンジン始動時は「必ず」キャブレターのスターターレバーを下げ、濃いガソリン混合気をエンジンに供給してあげる必要がある。そしてセル・ボタンを押すのだが、この時の注意としては絶対にアクセルを開けないこと ! アクセルを開けてしまうと、エンジンは空気ばかりを大量に吸い込む事となり始動しにくくなる。
エンジン始動時は濃い目のガソリンを必要とするのだ ! そしてアイドリングが安定したら、スターターレバーを確実に上に戻す。
初めに触れたが、このエンジンを搭載するバイクを何台も所有し、特性を知り尽くしている者だからだと思うが、新車の時はややエンジンの回り方に重さを感じる。このエンジンはどのバイクも同様な傾向のようで、エンジン内のクリアランスが比較的狭く作られている感覚。これはストリートでのエンジンノイズ軽減効果を狙っていたり、各部の精度が高く保たれているからだと思われるが、1000km程度走るとフリクション感が取れ始め、気持ち良く回りだす傾向にある。
この頃には一度エンジンオイル交換をしたい。と言うのも、排気量の小さいエンジンは、オイルエレメントという物がエンジン内部のストレーナー(金網)でしかなく、ストレーナーの洗浄にはすこし手間が掛かるので、ユーザーとしては必要に応じたオイル交換を心がけたいところ。特に新車の時は、エンジン内部の各部の馴染みが出るとき、必然的に金属粉も多く出がちなので、少し気を使ってあげられればと思う。もちろん怠ったからと言ってトラブルが出るような「柔」なエンジンでもないので、決して神経質になることはないが、「愛」を持って接すれば愛着も更に沸くものだ。
左:走る走る 右:明るい光に向かって
コイツの印象は、4ストローク単気筒独特のトコトコした鼓動感がエンジンの心地良い振動を伝え、ガムシャラに走りたくなる? 小排気量2ストロークエンジンとは全く違う世界観を訴えてくる・・・あれっ?何だっけ? この感覚に似たバイクがあるぞ??? あぁ! Selow225だ!! 考えて見ればタイヤサイズもフロント21インチ、リア18インチというオフロードで言うところのフルサイズだし、構成されているパーツ類もSelow系が随所に使われていることから、う〜ん・・・もしかしたらハンドルもSelow225と同じ形状かもしれないな。妙にライディングポジションがシックリすることに納得。
左:トリックじゃないよ♪全然余裕でクリア 右:お登りさんは天下を取った気分
ストリートを走る限りでは、ポテンシャルへの不満は何もなく、60km/h 〜80km/h程度のスピード域が快適。エンジン回転のちょうど効率が良いところに設定されているようでストレスも感じない。やはりよく出来ているエンジンだ。ただし高回転を好むエンジンではないので、ブン回して快適か? と言われればNO。常用域を最も重要視したエンジンという表現が一番正しいだろう。だけど・・・始めに触れたようにエンジンのポテンシャルとしては、ミニバイクのロードコースを難なく走る能力を持っている。実は以前にTT-R125で「マジ ! アタック♪」を試みた事があり、12インチレーシングタイヤの2ストローク50ccマシンと互角で走れる事を確認済み。これは絶対パワーよりも排気量によるトルクが、充分な加速力を引き出している証明だ。もし競技を目的とするならばハイカムシャフトや大きなキャブレターなど、アフターマーケット品も数々出回っているので、それらをチョイスすれば更にポテンシャルアップも可能と思われる。が、多くのユーザーはストリートでの使用だろうし、STDの信頼性が何よりの魅力なのは間違いないところだね。
XTZ125Eのポテンシャル確認は、1月25日発売のヤングマシン誌を見て欲しい。ここでは出来ない(ちゃんとカメラマン&ライターがいる!) 写真で、色々なことを色々なところでやっちゃって見せてます。あぁ、もちろん一般道路ではなく、クローズドされた専用コースなど安全が確保できるところでね!!
左:色々なところへ行って見たくなる♪ 右:けどそこは無理っ !

日常では

日常の使い勝手では、125ccという点が最大の魅力であり、何よりも経済性だろう。必須である自賠責保険も、5年で何とたったの14,070円!? えぇっ! 良いのこんなので??って感じだし、任意保険料も自動車で入っている保険にある「ファミリーバイク特約」というのにくっつけちゃえば激安・・・調べて見ると改めてこのクラスの優位性に驚いたりする。要するにコイツを所有し続けるに当たってのコストは微々たるものなのに、セカンドバイクとしての通勤、林道のトレッキングやライディングのスキルアップトレーニングに加え、「ちょっとマジ」までもカバーしてくれる頼もしい奴だということ。
先日、用事を済ませてXTZレッド(○○レンジャーか?) に跨ろうとした時、横を小学生の集団が通りがかりに「カッコイイ!」っと言い放った・・・「お目が高い ! カッチョいいだろ〜」と、即座に反応してみたが、その後の子供達のリアクションは無かった・・・バイクには反応するが、オヤジには無関心・・・子供は正直だ。
左:哀愁漂う… 右:ちょっと走り過ぎたかな?
…と熱く語る難波さんですが、「XTZ125Eの魅力を、より多くの人に堪能してもらいたい!」思いからショップで簡単に行なえるモデファイについて、写真入りで解説してくれました。そのモデファイについては後編として次回お届けします。どうぞお楽しみに!