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ミニバイク24時間耐久レースを観て来た(後編)
オーナーズリポートなど他の記事の制作や取材もあってすっかり遅くなってしまいましたが、ミニバイク24時間耐久レースを観て来たの後編です。

[弓削 時保:2008.10.11]
何が何やら。

真夜中の「Game of Gas Getting!」

ヘロヘロになって戻ったサーキットは、「Game of Gas Getting!」の準備の真っ最中だった。タイミング的にはちょっと早いのだがそれは天候のせい。雨もひどくなっているので30分繰り上げられたのだと云う。取りあえずStage1終了のみならずこれまで見損なっては申し訳が立たないとほっとしたのだが、実はこの前にもう1回、「Game of Gas Getting!」は実施されていてこちらは完全に見逃した(真っ暗な県道を泣きそうになりながら走っていた頃だ)。
で、初日最後の「Game of Gas Getting!」は、チーム全員で行なう巨大ゴムボールを使ったコース1周リレーだ。このゴムボールというのが直径1mほどもあるプニョプニョのゴム製で、これを規定時間以内にコースに沿いさえすればどういう方法で運んでも良い。リレーっていうくらいだからコース上にそれぞれメンバーを配置してボールを繋いで行くのだろうと思ったが、そこは難波プレゼンツ。始まってみるとチームごとにそれぞれ手法が違っていてこれまて見ていて面白かった。
左:辛うじて走っているのが分かる? 右:ゴール直後なんだけどこれじゃなぁ。
左:これはスタート直前。それでもロクに見えない 右:奇跡的に写っていたゴールの瞬間。
まずはオーソドックスにスタートと同時に決めておいたポイントに第2走者以下が走り、第1走者がドリブルで次の走者のところまで走る方法だ。この方法はボールはキチンと受け渡しされるから進行は安定しているが、1回に走る距離が長いので疲労度はやや大きいようだ。
多かったのがまさにその点を考慮したと思われる、1回あたりの走行を少なくして複数回走る方法。マルチコースはかなり曲がりくねっているので、次の走者に渡してからコースを1本跨ぐとぐる〜っと回ってきた2番目以降走者に繋げられるのである。移動距離を抑えつつ休息も取れるので多くのチームがこの方法で走っていた。但しそうは言っても移動はし続けねばならないし、連絡するための配置が悪いと次のポイントまで結局走らなければならない。しかもリレーポイントを刻み過ぎていたりすると急いで次の担当場所まで行かねばならず、コース上を無駄に走り回ってヘトヘト、というチームもあった。
左:これも撮れていたほう。 右:後からカサさして歩いて到着。
そうした中でもっとも豪快だったのがさらに考えを進めたチーム。何とドリブルをせずにコース上の次の走者まで思い切りボールをブン投げるのだ。「うおりゃあ〜っ!」と投げるのは確かに効率が良く速い。バスケットボールならばドリブル攻撃に対するパスプレー攻撃みたいなものだろうか。
これはこのチームが圧勝か?と思っていたが、そうは甘くはありませんでした。パスはコースを無視したショートカットが出来ないので、パスする相手しコース上直線で結べるところにいなくてはならない。つまり曲がれないからコーナーアペックスに必ずメンバーが立っていなければならないわけだ。
となると15のコーナーを持つ曲がりくねったマルチコースには、のべ15人の人員が必要ということになる。でも人数はそんなにいないからパスを受けたらすぐにパスを出し、次々とコーナーへ移動しなければならない!
こうなると前半の華麗なパス回しは何処へやら、パス回しは早く出来ても肝心のパスを受けるメンバーが間に合わない事態となってしまった。最後は全員足がついて来なくなっていて、やっと歩いてコール、とか観客は大爆笑だ。
こうして明日のガソリンをゲットして1日目、Stage1のレース(とゲーム)が終了した。
左:そんなこんなで初日が終了〜 右:本部も仕舞い中。お疲れさまです。
左:保管中のバイクはシートをかけられ本部脇で眠り… 右:参加者はテントやクルマの中で眠る。

2日目…も雨、雨、雨

翌朝、オフィシャルスタッフが起き出す気配に目を覚ます。昨晩は事前に難波さんからの

> 豪華絢爛なコントロールタワー・ミーティングルームにて、柔らかに敷き詰められた
> 堅い床の上で、ぬくぬくのシェラフに包まれて眠れますよ♪

と云うお誘いに甘えさせて頂き、シュラフ持参で本当にミーティングルームに泊まったのである。なかなか出来ない経験で、それだけにもう少し寝ていたくもあったが時間は5時30分過ぎ、6時にはレースマシンの保管解除がされるので、支度のためエイヤッと起き上がった。
外に出てみると天候は相変わらずの雨、それも昨日よりやや強くなっているようだ。今さら雨に嘆きはしないが、何となく全身がシケっぽい感じなのはいただけない。ましてや終了後にまた4時間ほどかけて東京に帰るのだと思うと気が滅入る…まぁ今はそれは考えずにおこう。
ほどなくして車両保管が解除され、各チームはさっそく自分のマシンを押してチームのテントに戻って行く。ガソリンの補給、タイヤの交換、水を吸いそうな剥き出しのエフアィンネルにカバーを取り付ける、等々、整備に余念がない。
左:車両保管解除しま〜す 右:コースは思いっ切りの雨。
そんな中、衝撃的なアナウンスがあってパドックがざわついた。毎年恒例の朝のラジオ体操、参加するとガソリンが貰えるという重要なイベントが中止となったというのだ。
当然ながらその分使えるガソリンは減るから、そのつもりで燃費計算を立てていたチームには打撃である。難波さん難波さん、どうしてラジオ体操が中止なんですか?

「は?子供の時の朝のラジオ体操、雨の日にもやってましたか♪」

にやっと笑った難波さんは行ってしまった。そうだ、確かに雨の日はラジオ体操はお休みだよなぁ。でも…みんなガソリンが足りなくて困るんじゃないかなぁ。
あとで難波さんに聞いたのだが、雨の走行であれば全体にペースは落ちるしアクセルワークも穏やかになるので、うまく調整すればこの Gas Getting なしでもこのレースは走り切れてしまうのだそうだ。でもこの時はそんな事は誰も分かっていない。ラジオ体操のガソリンをアテにしていたチームでは、結構深刻にペース配分について再検討していたところもあった様だ。
左:さぁ戻って整備整備。 右:これはYSP板橋中央チームのテント。
ところでふと本部脇に目を向けると、次々とマシンがやってきて何か作業をしている。何だろう?と行ってみれば何故か皆してここでオイル交換をしているのだ。難波さんも先導車のTT-R125のオイル交換をしている。
これは協賛しているモチュールがオイルを提供してくれているからで、別にレースマシンに限らず何でも交換して良いらしい。難波さんにも「FZ750を持ってきてオイル交換したらどうですか?」と言われたのだが、さすがにこれは辞退した。というのも、実は前々日にオイル交換を済ませてきたばかりだったから。
しかしモチュールだぞ、これ知ってりゃ交換しないで来たのになぁ、と内心思わなくもなかったが、それならそれで相当汚れまくっているオイルを人目にさらすことになってしまいちょっと恥ずかしい。と、意外なところにハードルがあったのだった。それに何より、出場しているレースマシンに使われるのが筋だと思いましたし…ね。
左:その板中のゼッケン48番がオイル交換中。かなり汚れていたとのこと。 右:オイルは粘度も取り揃えられ交換し放題!