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ミニバイク24時間耐久レースを観て来た
寒いッ!夏だというのに寒過ぎるッ!と絶叫したくなるほど…って、最近どこかで使ったフレーズの裏返しみたいな状態で、スポーツランドSUGOで開催された「2008 SUGO“24hours”Enjoyment in Race」を観戦して来た。

[弓削 時保:2008.9.8]
コース中にバイクがうわんうわん走っている。

きっかけは埼玉スタジアムでの試乗会

8月8日に開催された「2008夏 プレストニューモデル試乗会」。ここでバイク体験教室の講師を務められていた難波さんと、教室の合間の時間に話をしていた中でこの「2008 SUGO“24hours”Enjoyment in Race」の話題が出たのがそもそものきっかけだった。
このイベントはスポーツランドSUGO/株式会社菅生主催で難波さんの活動母体となっている有限会社アクションクルーが運営協力を行なうもので、以前から知ってはいたもののこの手のイベントは(DE耐もそのなのだが)参加してナンボのものだと思っていたので、観に行ったことがなかった。
しかし一時プレストの有志が参戦するというウワサを小耳に挟んでいたこともあった上に、難波さんからも直接「ぜひ観に来て下さい」と言われては是非もない。夏休み後半の家族を放っぽって顰蹙を買いつつ、一人バイクで仙台を目指すこととしたのだった。

「バイクを楽しむ」ということ

ところでこの「2008 SUGO“24hours”Enjoyment in Race」というイベント、タイトルを観ても分かる通り、単なるレースという訳ではない。大会特別規則の中の「大会趣旨」によれば、
     「SUGO“24hour”Enjoyment in Race」は、「参加者全員が2日間にわたるレースをとことん楽しもう!」という 趣旨のもと、2003年より開催しているイベントであり、多くの参加者の方々にご好評いただいております。
     第5回目を迎える本大会は、2007年より主催:スポーツランドSUGO、運営協力:(有)アクションクルーという形での開催となりました。内容は、これまで同様に決勝レースで使用できるガソリンに制限があり、レース中に行われるゲームによって最大5リットルのガソリンが追加されるため、ゲーム結果がレース結果に大きな影響を与えます。ライダー構成やマシン選択はもちろんのこと、速さだけではなく燃費を考慮した戦略やチームワークなど、様々な要素がこのレースでは求められます。これによりライダー、ピットクルー、ヘルパーなどチーム員全員が一丸となってレースに臨むことで、結果はもちろんのことモータースポーツを通じての「特別な時間/空間」を味わっていただけることと思います。
とある通り、エコラン的な要素、やライダー、ピットクルー、ヘルパーのチーム全員によるガソリンの争奪ゲームなど、レース外での様々な仕掛けによって、ただ速く走るだけでなくみんなで24時間「レースを楽しむ」ことを目的としている。
…ま、何だってみんなで楽しむのは基本なのだが、南海ミニモトにしろDE耐にしろ、また同じSUGOの本コースで行なわれる6時間耐久レースにしろ、どんどんシビアな方向に進んでしまっていて素人が「楽しむ」レベルからはちょっと遠くなってしまいかけている気はしないだろうか…、そうした「レース」ならするとこの大会は、何というか「ユルイ」感じがあって、それこそが難波さんが考えている「楽しみ方」の1つなのではないかと思うのだ。

行くのがまず耐久

さて観戦するにあたって当プレまぐ!の取材にすることは当然考えていたのでカメラなどの機材を持って行く必要があるのだが、ネットで調べる天候はどう楽観的にみても土曜日、日曜日とも雨、それもかなりの降雨量になるのは雲の厚さからも見て取れる。
機材のことを考えれば当然四輪で行くのが正解なのだが、それではバイクコラムの取材としてどうだ?というこだわりがあって、かなり迷ったもののやはりバイクで行くことにした。
もっともそのことを難波さんにメールで伝えると、恐らく試乗会に行く道中のFZ750の調子の悪さのくだりを読んでおられたのであろう、「チャレンジャーですね!」というお言葉を頂いてしまった。
確かに取材車FZ750にチャレンジャー(無謀)な雰囲気があることは自分でも感じていたので、時間もあまりない中、マフラー交換、タイヤ交換、エンジンオイル交換を行なって、何とか前日に準備を整えたのだった。
左:15年物のタンクバッグ、後ろはカメラバッグとサマーシャラフ。 右:東北自動車道浦和料金所にて。まだ雨は降っていない。
さて土曜日。前日は案の定夜中まで別の原稿を書いていたため、朝早く出る計画はキャンセル。しかもオフィスに機材の一部を忘れて来てしまったために、一旦都心まで戻りそこから再スタートとなった。
都内はまだ雨は降ってはおらず、レイン対策の装備はバッグの中のまま首都高東池袋ランプを駆け上がると、北の空が厚い雲で覆われているのが見える。そして東北自動車道に向かう5号下り線は激しく渋滞していた。これは例の試乗会当日に発生したタンクローリーの横転&炎上事故の復旧作業が行なわれているためで、北池袋ランプから熊野町ジャンクションの復旧作業現場にかけては1車線が完全に封鎖された状態になっている。ちなみにもの凄いスピードで進められている現場の作業進捗状況は、首都高速道路のホームページで見ることが出来る(こんなに早く出来るのなら、普通の工事ももっととっとと進められるのではないかと思うのだが、どうか)。
ここをすり抜けると道は一気に空き、板橋ジャンクションから中央環状線(C2)、江北ジャンクションから川口線にと順調に進み、東北自動車道浦和料金所についたのが12時少し前だった。
ここからスポーツランドSUGOまでの距離はおおよそ300kmで、平均時速100km/hで走れば理屈ではちょうどスタートに間に合う。しかし実際にはFZ750の航続距離からすれば1回給油が必要で、かつ乗っている人間も休憩なしで一気に走り切るのはつらい。そして降っているであろう雨。つまりこの時点でかなり追いつめられていたのだった。
チケットをタンクバックにしまい、深呼吸して走り出す。ものの30分も経たないうちにシールドに水滴が付くのが分かった。すぐさま羽生PAに入って15分ほどでレインウェアに着替え、荷物の防水対策を行なう。覚悟を決めてあとは真っすぐ走るのみだ。
雨中走行は「会長の頭には髪の毛の代わりに雲が載ってる」とまで言われる某オーナーズクラブ会長との20年来のツーリングのおかげで比較的慣れているのだが、FZ750での長距離走行は今回が初めてであるため慎重になる。羽生を出てほぼ1時間後、那須高原SAでガソリン補給を行なった際には13リッター弱入ったので、燃費は15km/lくらいであるようだ。ここが行程のほぼ半分くらいらしいので、あとはこのままノンストップでスポーツランドSUGOまで行けるはず。時間も早い地元ナンバーの乗用車について走って来たのでほぼ予定通りだ。
須賀川ICを過ぎてからは雨はいっそう激しくなってアベレージも落ち、淡々とした忍耐の走行が続く。途中この雨の中を結構な速度で飛ばすGSX-R1000のグループに追い抜かれた以外は特に何もなく、村田ICに到着したのは14時48分、スタート12分前だった。ここからサーキットまでは8kmはある。残念、スタートには間に合わない。
左:羽生PAでついにレインウェアを取り出す。 右:途中の写真を全然撮ってなかった。これはもう村田ICを降りたあと。正面はSUGOの案内看板。
雨がざんざん降る山の中を走ること20分、ようやくスポーツランドSUGOに到着。難波さんに指示頂いていた通りに正門前にあるプレスの受付に行きPRESS登録を行なう。が、この時何故かPRESSのゼッケンを貰い忘れた。まぁ取材と言ってもモータースポーツカメラマンの様にコース内に入って撮影するみたいな気合いの入ったことは考えていなかったし、雨具を来てもう一度正門前まで戻る気にならなかったので、結局取りにも行かず一般観客として観戦することとなった。