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ミニバイク24時間耐久レースを観て来た

コース外対決「Game of Gas Getting!」を観戦

TT-R110Eでウイリーして遊ぶ難波さん。誰よりも楽しんでいるっぽい。
スタートして1時間ほど過ぎた辺りで、ピット裏のスペースに難波さんと運営スタッフが薄い板と山型のスロープを並べて何か組み立て始めた。これがガソリン争奪ゲーム「Game of Gas Getting!」第一弾、への字一本橋。
要は屈曲した一本橋と40cmほどの高さのスロープを、TT-R110Eで落ちない様に渡り切ればガソリンゲット!となるわけだが、基準タイムとなる難波さんの走りは、さすがのバランス感覚で何と25秒。25秒以上で走れば1,000cc、それ以下でも完走すれば500cc、以下コース途中で落ちた場合はタイムに応じて300cc、200ccとなるのだが、走ってみるとこれがかなり難しい。
左:横から見た一本橋コース。 右:スタート位置から。結構硬くなるんだよなー。
クランク形状の一本橋もさることながら最後の部分のスロープが鬼門で、TT-R110Eは遠心クラッチ式なため、半クラを使って微妙なトルクコントロールが難しい上に坂道部分の板が雨に濡れているもんだから滑りやすく、少しでもアクセルを開け過ぎるとホイールスピンしてしまうんである。
左:難波さんの試走一発目。慎重にスタートし一本橋に乗った。 右:曲がっている一本橋の上で…すげーマジ。
左:よっ!てな感じで停止してバランスを取り続けタイムを稼ぐ。 右:極めつけがこれ、スロープ降り口で粘る粘る!これがタイムに効いた。
難波さんからルールの説明中。ではやって頂きましょう!
左:緊張からかいきなり落ちちゃう人も…。 右:タイムは気にせず完走優先でゴール!
左:スロープが頑張ったが…落下! 右:ゆっくり行こうとすると脱輪してしまう。ガソリンがかかっているだけに雑念が…(笑)。
左:いきなり板に乗り損なう。だから力み過ぎだって! 右:こちらも同様。「なし!今のナシね。ね!」
「おわ〜!」「あっちゃ〜!」周りで観ている人たちは大爆笑だがチーム員は青スジ?!
頑張ってタイムを稼いできたチームもこのホイールスピンでスロープを越えられず落下、ということも起きて、結局難波さんタイムを凌駕するチームは残念ながら現れなかった。

「Game of Gas Getting!」はこの後何度も行なわれるのだが基本的に体力勝負なゲームで、このあと22:00過ぎには直径1mほどの大きなゴムボールをチーム全員で走ってコース一周リレーしたり、翌日曜日は朝っぱらから3人縄跳び、昼からはスポーツランドSUGO内をマラソン、とか結構きつそう。でもゲーム中はガソリンをゲットするためのシビアな戦いながらあちこちで爆笑が起きたりして、みんなで楽しんでいる感じがとても良かった。

ライトオン!

左:嬉々としてマシン整備をしている難波さん。何しているのかと思っていたら…。 右:コース進入のタイミングを図っている。これ用でしたか。
「Game of Gas Getting!」が終わる頃にはあたりはすっかり暗くなり、18:00を目前に迎えいよいよライトオンの指示が出される。これは2台のTT-R110Eを引き連れたTT-R125に乗る難波さんがマーシャルバイクとしてイエローフラッグを掲げコースインし全車ライトを点灯、フルコースコーションでゆっくり周回する間に全ての車両の灯火がちゃんとついているかチェックを行なう。
レギュレーション的には「乾電池式自転車用ライトの流用を認める」とあるので、実際に前後LEDのマーカー(自転車で使う様な物)で最低限の点灯に割り切っているところが多い。ただスイッチの入れ忘れや配線の断線などうまく点灯しないトラブルでピットインするマシンもあったりして、にわかにパドックは騒がしくなっていた。
ところでマーシャルバイクでしずしずと走っている難波さん、「Game of Gas Getting!」の前くらいに本部横で嬉々としてTT-R125のタイヤ交換をしていた。何をやっているんだろうと思ってみていたのだが、それはこの時のためにフレッシュなハイグリップタイヤを仕込んでいたのだった。しかも交換現場を場内MCの見つかって「タイヤまで換えちゃってやる気満々ですねぇ、確かに難波さんは見ているよりは知りたいヒトですからね!」思いっ切りバラされてた。
左:後詰めのTT-R110Eが2台。パドックに置いてあって注目を集めていた。 右:イエローフラッグをたなびかせ走る難波TT-R125。
でも確かにピットロードに戻って来た難波さんは何とも楽しそうだが、明らかに「走り足りねー」という気持ちが顔に出ている。で、この欲求不満は翌日に爆発することになるのだった。
時刻は19:00となりほぼ周囲は真っ暗。コース自体は全面に照明が当たっているので前照灯がなくても通常走行に大きな支障はない…はずなのだが、天候が雨となるとちょっと話は違ってくる。
コースサイドで観ていた限りでの想像だけれども、コース照明があっても自分のマシンから直接ビームが路面に当てられないのでは路面状況、特に水がたまっているところなどは見えかったのではなかろうか。何台かノーマルライトを活かした明るい前照灯のマシンがいて彼らのペースが比較的変わらなかったのに対して、LEDライト車は全般にペースが落ちていた様に思われる。路面状況が見えないのは走っていて相当怖い。
…こう書くのは、実はこのあと全く違う場所で自分自身が同様の目に遭うからなのだ。
左:戻って来た難波さん。横は息子さんかな? 右:あっという間に真っ暗。何も写りゃしない。

ちょっと外に出てみた…が

レースは続いているが夜間走行はストロボを焚くわけにも行かず撮影が出来ないので、このタイミングで紛失したタオルや傘を調達に外に出てみることにした。夕食も、頼んでおけば弁当の配達があったのだが気がつかずに撮影をしていて注文し損ねていたので、何処かファミレスで…という目論みもあった。
が、そもそもこの近辺の地理に詳しくないのに軽い気持ちでチョイと出たのは軽率だった。まずおおよその方向は分かっているつもりでサーキットから出て県道25号線を岩沼市に向かったのだが、これがもの凄い山の中の狭い道でしかもFZ750のヘッドライトは暗い上にヘルメットのシールドの内側に水滴が付いて前走車のテールライトが乱反射するものだから全くと行って良いほど前が見えず、怖いのなんの。
しかもどの位走れば岩沼に出るのかが全く分からない。この状態で3kmほども走ったろうか、前を走るミニバンについて行けなくなったところで音を上げて引き返した。
で、戻っては来たものの村田町側は来る途中にコンビニなどがないことは来る時に見て分かっている。取りあえず町まで降りて村田町内と反対方向に走ってみよう、とここで二度目の間違いを犯す。
数年前にモトクロス世界GPを観に菅生に来た時のいい加減な記憶が残っていて、インター付近は東北自動車道と並行して国道4号線が走っているはずだから、4国に出ればファミレスだのコンビニだのいくらでもあるだろう、と考えたのだ。しかし帰ってから分かったのが、数年前に来た際に降りたインターチェンジは村田ICではなく1つ手前の白石ICであったこと、そして白石ICまで並行している国道4号線はここから東に向きを変え海側の岩沼市に向かっていたのである。つまりスポーツランドSUGOの反対側を抜けていたおり、向かっていた先には幹線道など全くなかったわけだ。
30分後、FZ750はさっきほどではないにせよ人の気配のない、東北自動車道と並行する県道31号線を走っていた。追い越し禁止の1車線道路はどう考えてもファミレスなどあるとは思えない。逆にここに唐突に店があったら「注文の多い料理店」並みに怖いくらいの雰囲気だ。
途方に暮れながら走ることさらに30分、遂に「仙台市」の境界標識を通り過ぎ、「名誉ある撤退」とかの言葉が頭の隅にちらつき出したところで国道286号線に出た。標識からするとここはもう仙台南ICのすぐ手前だ。
だがさすが国道にはコンビニもファミレスもちゃんとあった。コンビニでは大きめのタオルと簡易カッパと傘を買い込み、値段は安いが妙に品目が少ないファミレスではメニューにあった一番高いものを注文する。
お腹も満たされ東京から走って来た疲れもあったのだろう、ハッと気がつくとコーヒーカップを前に眠ってしまっていた。時計を見ると既に21:00過ぎ。今日の走行終了の22:00まで1時間を切っている。慌てて店を出て荷物をリアシートに括り付け国道沿いのガソリンスタンドで燃料補給をして、相変わらずの視界不良に怯えながら元来た道を懸命に引き返す。帰りのこの道はすっ飛ばす地元のクルマに煽られ、本気で怖かった。
ちょっとメシとコンビニ…と思って出て3時間、サーキットにたどり着いた時には既に走行は終わっていて、FZ750のトリップメーターは80kmを走破していた。(続く)
左:1枚だけ撮ってあったファミレスを出た直後の写真。 右:戻った時には走行は終わり、深夜の Gas Getting! の準備中だった。