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幻の?地下鉄
思いがけず長くなってしまった今回の取材、後半です。前半はこちら

[弓削 時保:2007.12.15]
壱岐坂途中から坂下を見下ろすと、正面には東京ドームが見える。

後楽園周辺は色々アヤしいスポットだった

さて壱岐坂を下ると白山通りと交差する。昭和12年版の旧版地図は改描されているのではっきりしないが、昭和5年版から推測するに戦時中ここが小石川砲兵工廠であった時には白山通りから先には道はなかった様だ。
国土地理院発行 1/10,000地形図「上野」昭和5年 壱岐坂は突き当たりで建物が並んでいたようだ。奥の建物の角度が微妙…。
戦後の昭和31年版には野球場とともに遊園地を突っ切る形で現在とほぼ同じ直進する道路ができている。現在はどうなっているかと云うとこうだ。


東京ドームを避けて少し右に曲がっている。元々はもっと真っ直ぐだった様だけれど。拡大地図を表示
道路はやや右に曲がってから東京メトロ後楽園駅の駅ビル「メトロエム」にぶつかり、Y字路で左右に分かれている。右は文京区役所の脇を抜け春日通と直交する千川通り、左は直進すると牛天神下交叉点から、これはGooglrMapにもまだ反映されていないがごく最近開通し、真っ直ぐ新目白通りにつながっている。
この辺りも学生時代から散々走り回っていたので全く気にしていなかったのだが、このY字路をそのまま真っ直ぐ伸ばしてみると…


元々真っ直ぐ通っていたのではないか、というばかりの符合ぶり。拡大地図を表示
これが春日通りにぴったり合ってしまうのだ。

左:壱岐坂交叉点。ガーター橋をくぐりやや右に曲がっている。右:正面がメトロエム。真っ直ぐに、なんて考えたこともなかった。
さらにこの春日通りの屈曲部とY字路を直線で結んだ線上にあるのが「東京都戦没者霊苑」。この場所は元小石川砲兵工科学校だったところで西側は中央大学理工学部の敷地、東側は文京区の礫川(こいしかわ)公園の間にひっそりと存在している。
もう一つ、GoogleMapで見ても一目瞭然だが、この東京都戦没者霊苑のまさに真下を都営大江戸線が通ってもいる。Y字路の真下にも南北線が通っているし、しかもこの後楽園駅の地下部分はやたら深い上に天井が高く広大な地下コンコースがあったりする。
通りの基線が一致することも、ここに東京都戦没者霊苑があることも、地下鉄新宿線の話を読んで興味を持つまでは地図で見ていてすら全く気がつかなかったのだが、これらはなかなかのアヤしさだ。
地下鉄新宿線があったとしたら、昌平橋、本郷給水所、壱岐坂を通り地上に顔を出すことなく春日通りの通っているんじゃないか、と思えて楽しい。
左:礫川公園。上に見えているのは中央大学理工学部の校舎。 右:左手が文京区役所。この先を左折する。
左:春日通りの富坂を登っていくと… 右:中大理工学部正門手前にひっそりと入口がある。
左:なんとも違和感を感じる空間だった。 右:水のオブジェが立てる水音だけが響いている。