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幻?の地下鉄新宿線、トレース&チェイス

本号給水所の上は公苑になって一般に開放されていた。

このあたりからアヤしい物件が…。

左:細い路地を進んでいくと…。 右:東京都水道局の建物が現れる。これが水道歴史観。随分ひっそりとある感じだ。
本郷給水所の歴史は古く、明治26年に工事着工、同31年6月に竣工。今は高層ビル街となった新宿の旧淀橋上水場(工場)から1,100mmのパイプで水が送られ、日本橋、浅草、本所、小石川など広い範囲への上水道供給を行なう施設で、現在も稼働中である。ちなみにこのあたりの情報は併設されている水道歴史館で拾って来た。
余談になるが何か関係する情報はないか、と立ち寄った水道歴史館、意外と行っては失礼だが江戸時代に使われていた木製の立派な樋、地名の元となった水道橋の模型や水道敷設までの歴史など、面白い展示物が数々あった。3階には資料室があって水道に関係する書籍が見られるし、小学校の夏休みの自由研究なんかには絶好だと思う。空いているし。
左上:なにげに面白い東京都水道歴史館。 右上:これは江戸時代に使われていた木製水道管。えらく立派な材質だった。
下:歴史的資料の充実には驚いた。また来よう。
さて、この本郷給水所を過ぎて路地を更に進むとT字路に突き当たるのだが、そこを右に曲がるとすぐに壱岐坂通りのほぼ中間地点に出てくる。この壱岐坂なのだがちょうど出て来た辺りでガクッと右に折れ曲がっていて坂を下った先には東京ドームが見える。この折れ曲がり、御茶の水ー水道橋と平行になる様に湯島聖堂からラインを引いてみると、どうも一致するように見える。


折れ曲がった壱岐坂。なんか不自然。 拡大地図を表示
左のゼブラゾーンが切れたところが出て来た路地。折れ曲がっているのが良くわかる。正面は東京ドーム。
実は僕はこの施設については全く知らず、「これがもしやナゾの地下鉄新宿線のルートか?」と、ここで初めてその途中の施設に注目し、この本郷給水所を見つけたわけだ。
水道と云うのは基本的には地面の下にパイプを埋めて展開しており、その意味では地下の仕事の一つだ。そう考えると微妙に関係がありそうな気がする…少なくとも地下利用に関して何らかの調整はあるはずだから。
旧版地図を見ても、明治42年版ではここには全く道がない。元々の壱岐坂は、交番のある壱岐坂交叉点で交差する、東洋学園大学に接する今は一方通行の道がそうであったようだ。
年代を追って地図を重ねてみた。明治42年には何もなかったところに壱岐坂通りとして太い道が出来たのが分かる。
昭和12年版ではカムフラージュのために小石川工廠の表記が無くなっている。改描ってヤツだ。
左:右に分岐していく一方通行路がかつての壱岐坂らしい。 右:反対側は交番の裏手のさらに細い道になってしまっている。
昭和5年版の地図では壱岐坂通りが出来ているのが分かるが、坂を下り切った現在の後楽園は当時小石川砲兵工廠という東京最大の武器工場があり、工場内にこの道路は通っていない。つまり、ここだけ「くの字型」に曲がった太い道路が通されているわけだ。これはなかなかアヤしい雰囲気で、ビンゴっぽい気がするのだがどうだろうか。1本北側の春日通りも似た形になっているのが気になるけれども。
何だか思っていたより変にボリュームが増えてしまったので、来週に続きます。ついてくる人いるのかな…。