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秋の雨中我慢ツーリング

そして今日も雨だ。

翌朝目を覚ますと既に同室のメンバーは起きていて「案の定雨です(笑)」と教えてくれる。いやぁお約束ですよねここは、などと笑い合いながら外を見ると、八方尾根のジャンプ台が霞んでかすかに見えた。

昨日の会長のオチには参ったが、実のところ20年間会長として色々世話役をして下さっている江戸っ子バリバリのM崎さんは今年65歳。「きつくて乗れねェよ(笑)」と笑うのも致し方ないことなのであった。
いやぁ会長、僕は今年でちょうど会長がこのバイクに乗り始めた歳ですよ、というと、20年ってのは凄いよなぁ、あっと云う間だったけどなぁ、とうなづいておられた。
僕は発足当時年齢的には下から2番目くらいで、あまり積極的に参加している方ではなかったのだけれども、この20年間、年齢も違う様々な人達とお付き合い頂き、色々な話が出来たことは本当に幸せだったと思っている。そしてまだまだこれからも楽しみは続くのだ。
左:ハイ、思いっ切り降ってます。 右:山なんか霧か雲かがかかって見えないくらい。アルプスはどっちだ?

帰途につく。

この会は現地集合、現地解散というユルい集まりなので、朝食後全員で記念撮影をすると後は三々五々帰途につく。今回の最遠参加者は大分からだった。それ以外でも関西、東北と長距離組は少なくない。
一方僕は東京で比較的近い方でブラブラあちこち立ち寄りながら帰るのが好き、また毎年恒例で寄るところがあるのでいつも単独で帰っている。
続々と出発するメンバーを見送り、最後にメンバーである宿のオーナーM山さんに挨拶をして会場を後にする。目指すは善光寺だ。と云ってもお寺参りは二の次で、目的は参道にある「八幡屋磯五郎商店」だ。
左:工事用の足場が撤去され姿が見え始めていた。 右:こちらが本堂。スケールが大きい。
左:改築中の八幡屋磯五郎商店。 中:通りの反対側にある仮店舗 右:改築前の姿。
280年以上も続く七味唐辛子の店で、ここの唐辛子は辛味がシャープで旨い。他にも京都や東京の七味も使っているが、イチ押しでかれこれ10年以上愛用している。最近では普通に東京でも売られる様になったので店頭で見かける機会もあると思うが、わざわざ本店に行く目的はここでしか売っていない輪切りの唐辛子だ。
3年前くらいに気づいて買い出したこの輪切り唐辛子、漬け物やペペロンチーノに使うとムチャクチャ美味しい。東京で売っていないのでこっち方面に来ると必ず寄って徳用の大袋を購入しているのだった。
まずは怒られちゃうとまずいので善光寺さんをお参りする。平成14年10月から始まった三門の平成大修理は既に5年、見ればほぼ完成に至っている様だ。何だかんだ云って毎年見ているだけに感慨深いものがある。
お参りを済ませると今度は七味唐辛子だ。仁王門手前にある八幡屋磯五郎商店本店は、行ってみると改築中で、通りの反対側の仮店舗があった。レインウェア姿のままだが脱ぐ場も無いのでそのままズカズカ入る。
定番の中辛七味と激辛のBird Eyeを選択、さらに徳用輪切り唐辛子を注文しようとしたが何故か見当たらない。店の人に尋ねると今年から小分けにしたのだそうで、良く見ると七味と一緒に小袋が並んでいたので、並んでいた分全部を大人買いする。
横で怪訝な顔をするおばちゃんに「漬け物なんかで使うと最高ですよ。しかも本店でしか売ってない。ここまできたならこれ買わなきゃ」と吹き込むと、おばちゃん俄然いろめきだった(笑)。

若干売り上げに貢献し店を後にする。時刻は昼だ。腹がすいたので三門前の蕎麦屋に入ることにした。この近辺なら色々うまい蕎麦屋はあるのだが、如何せんレインウェアだ。店に上がるのもままならないので致し方あるまい。
まぁ普通に美味しいざる大盛りだったが、メニューには950円とあったのに会計が1,000円だったのが気になった。今だに外税か?ここは。
左:外税の蕎麦。 右:MT-01の時はこの後雨になった。

次の目的地は佐久。

腹も満たされこの時点で時刻は1時半。長野市内を抜け長野I.C.から上信越自動車道に入る。雨は相変わらず降り続いているが困ったのがトンネルだ。全長4,000mクラスのトンネルが数本あるのだが、中が妙に暖かく湿気で一瞬にしてシールドが曇ってしまう。外側と内側両方が曇り拭いてもまたすぐ曇って前が見えず始末が悪い。
ずっと下って行く感じの道を快調に30分ほど走った佐久I.C.で一旦自動車道から降り、南に下って滑津大橋を左折すると国道254号線に入る。
254号線は長野県松本市平瀬口交差点から東京都文京区本郷交差点までを結ぶ一般国道で、僕の自宅そしてオフィスの真ん前を通っているなじみ深いナンバーだ。このあたりは10月になると沿道にコスモスが咲くのでコスモスロードとも呼ばれるらしい。
この道を東に進んでいよいよ峠にさしかかる手前におじさんとおばさんの二人でやっているキノコ屋「金子」があって、ここも毎年立ち寄ることにしている。
ここは毎日山を歩いて採ったキノコがあるので運が良ければ良いのを買うことができるし、キノコ狩りに来た人達が採ったキノコを見せにきたり種類を聞きに来たりと、結構ひっきりなしに人が立ち寄るので面白い話が聞ける店だ。去年はすぐ先で「熊が出た」と、ここで地元の人に教えてもらった。
コーヒーをご馳走になりひとしきり話をした後、今年はイッポンシメジを1パック買って金子を後にした。
左:キノコ屋金子。蔓細工とかもある。 右:ちなみにこれは一昨年の写真。ええ、撮るの忘れたんです。

下仁田から再び高速へ。

全長1254mの内山トンネルを抜けるとそこは群馬県。下仁田までの下りの峠道は雨では正直つらかった。真新しいタイヤのせいかフロントの接地感がなかったのだ。
おとなしく一般車の後ろについて下仁田の市街を抜け、上信電鉄の踏切を越えるところでふと線路を見ると、枕木で作った車止めの様なものが置いているのが目に入った。「あれ?!上信電鉄って廃止になったっけ?」とちょっと驚いたので下仁田の駅に行ってみることにしてUターン。
行ってみると駅は普通に業務をしていたが、張り紙を見て事態が飲み込めた。台風9号によって土砂崩れが起き線路が被害を受けていたのだ。運行再開は10月20日とのことで現在はバスによる代行輸送となっているのだった。全く知りませんでしたが1日も早い復旧を祈ります。
左:分かりにくいが結構な下りで、この先からウネウネ道が曲がり出す。 右:ひっそりした夕暮れの下仁田駅。物寂しい。
さらに下仁田の駅から1.5kmほど行くと「道の駅しもにた」。上信電鉄に驚いて駅に寄り道してしまったが、ここが最後の立寄場所だ。トイレ休憩はもちろん、この付近が産地のコンニャクや下仁田ネギを買って帰ることもある。ちなみにコンニャクは手造りセットがあって、これが作ってみると非常においしい。封筒くらいのサイズで軽いから荷物に制約のあるバイクのおみやげには最適だ。
道の駅しもにたを出発し2kmほどで下仁田I.C.だ。ここから再び上信越道に上がりあとはひたすら東京を目指す。藤岡JCT.で関越道に合流してみるとさほどの渋滞もなく、比較的順調に流れていた。「あともう少し!」と気を引き締め、アクセルを開けた。
左:道の駅しもにた。独特の円形の建物だが中の店はそろそろ閉店だった。 右:下仁田I.C.では再び雨粒が大きくなった。
とまぁ、とうとう行きから帰りまでずっと雨、という我慢のツーリングとなってしまい、メモを読み返してみても何ともヤマもオチのない話になってしまったが、覚悟を決めて走ればそれはそれ、楽しんだツーリングだった、と思いたい。まぁでも次回は天気のよい時に行きたいと思います。