![]() バイオガソリンはモーターサイクルに使えるか?ようやくバイクの話に入る。表題の通り、モーターサイクルにこのバイオガソリンをいれてみたらどうなのだろうか。
まず使えるのかどうかだが、先の石油連盟のホームページによれば「バイオガソリン(バイオETBE配合)は、JIS及び品質確保法に定められた規格に合致するレギュラーガソリンです。従来のレギュラーガソリンと同様の方法で取り扱うことができます。」とのことなので、レギュラーガソリンとの違いはないと考えて良い(あっちゃ困るのだ)。
次の条件となるのが、この「バイオガソリンはレギュラーガソリン」の部分だ。高い出力を絞り出すスーパースポーツマシンの場合、燃料はハイオク指定ではないのだろうか?ハイオク指定車にレギュラーガソリンを使うことは基本的に推奨されていないし、車種によってははっきり禁止されている場合もあるそうだ。
ではFZ1はどうか?オーナーズマニュアルで関係するところをピックアップしてみると
他にも有鉛ガソリンを使うなとか色々書かれているが、これは日本では既に売られていないからこの辺は関係はない。
で、この「リサーチ法オクタン価で91以上の無鉛レギュラーガソリン」というのが微妙なところなのだ。JIS規格でレギュラーガソリンのオクタン価は89.0以上、元売り各社のホームページを調べてみると、だいたい90くらいである事が分かる。
海外ではもっとオクタン価が低いガソリンが売られている事もあり、またFZ1は電子制御フューエルインジェクションなのでそうしたギャップは自動的に埋めてくれるはずだ、と楽観的に解釈することにして、近所でバイオガソリンを扱っている給油所を探してみると割と近くに2軒ある事が分かった。今回はその1つ、ENEOS Dr.Driveセルフ環七小茂根店に行ってバイオガソリンを給油してみることにする。
バイオガソリン取り扱いのSSに赴く。![]() ENEOS Dr.Driveセルフ環七小茂根店。割と近所にあった。
ENEOS Dr.Driveセルフ環七小茂根店は環七の外回りにある、比較的こじんまりしたSSだ。大学生だった時分から前を通っていたが入ったことはない。セルフになっていたのは今回入るまで知らなかった。
ここで販売されるレギュラーガソリンは全てバイオガソリンで、普通のレギュラーガソリンとの選択肢はなく、強制的にバイオガソリンになる。試験販売とはいえ違いはないと云うのだから、わざわざ分ける必要もないのだ。
セルフ方式なのでクレジットカードを入れて自分で給油を開始する。燃料計はちょうど最後の1コマが点滅を始めてしばらく経ったくらいなので、まだ元のハイオクガソリンが5リットル程度残っているはずだ。FZ1のタンクは18リッターだから追加では13リッターくらいしか入らない。残ったガソリンを抜いてスクーターに移すとかもうちょっとギリギリまで使い切りたかったのだが、致し方あるまい。
果たして給油量は13.64リッター。継ぎ足した結果全体の1/4くらいがハイオクの、純粋なバイオガソリンではないことはご容赦頂きたい。
![]() 給油器や給油ノズルに、シンボルキャラクターと「バイオガソリン」の文字が。
SSを出て環七外回りを一気に加速する…結論から言うと、ここまでで散々書いてしまっているがバイオガソリンはこれまでのレギュラーガソリンと違いがない様に作られているわけで、フィーリングの差異は全く感じられなかった。アクセルをガバッと開けてみたり、ハイギヤで低回転から引っ張ってみたりもしたが、気持ちトルクが弱い様な気がしたものの、多分それは気のせい。
オフィスに到着後にマフラーからの排気ガスの匂いを嗅いでみたら、微かに理科実験で使うアルコールランプの様な香りを感じたのが唯一はっきりと感じられた違いだった。
![]() ![]() 左:13.64リッター、1,800円ジャスト。レギュラーでも132円/lだもんなぁ。右:調子に乗って高速道路も走ってみたが全く問題なし。
そもそもレギュラーで良かないか?
FZ1にはこれまで何とはなしにハイオクガソリンを入れていたのだったが、今回のことで一定の条件を満たせばレギュラーガソリンでも大丈夫だということが分かった。
その条件とは「ちゃんと品質管理されたガソリンを選ぶ」と云うこと。随分前にあるレース関係者から聞いた話なのだが、ガソリンの成分と云うのは季節や天候・気温によって意外に変動があるのだそうだ。さらに噂では混ぜ物を加えた粗悪ガソリンが今でも稀に存在するらしい(?)ので、こうしたことから「A社のレギュラーでは問題なかったがB社のレギュラーではノッキングが発生」することは考えられる。
それだけにきちんと品質管理されたガソリンであれば、レギュラーでも問題は発生しにくいはずで、試してみる価値はありそうだ。
そしてこのバイオガソリン。まだ試験販売であることも関係するが、品質について出荷時・貯蔵時とも初物だけにそれなりに厳密に管理されていると考えて良い。もちろん混ぜ物をするなどと云う不心得者にあたる可能性はほぼゼロ。つまりはまさに「ちゃんと品質管理されたガソリン」であるわけだ。レギュラーガソリンとしては理想的な品質と云えるのではなかろうか。
それでも心配であれば(そんなに心配してまでやるこっちゃないけど)、今回結果的にそうなったのだったが、レギュラーとハイオクをブレンドしてしまうと云う手もある。えらく混んでいて順番待ちがいる時は避けるべきだけれども、セルフサービスのSSであれば自分で2回に分けてハイオクとレギュラーを給油することは難しいことではない。オクタン価の測定は専用のエンジンを使って行なうそうで手軽に出来ないのが残念ながら、ハイオク:レギュラー比で1:3くらいでも「オクタン価91」という値はクリアできるのではないかと思う。
プレストさんとしては決して推奨しない変則技だけれど、何せ最近やたら高いからね、ガソリンが(苦笑)。
云うまでもなくこれは僕個人の見解であって、プレストコーポレーションとしてかかる行為の結果を担保しないことは明記しておきたい。指定外のガソリンを入れてエンジンが壊れても責任は負えないよ、追試される方には自己責任で、ということです。
ちなみにネットで調べた中で、12.0:1以上の高圧縮比のエンジンでは、指定よりオクタン価の低いガソリンを入れるとノッキングによりエンジンにダメージを与える危険性が非常に高くなる、と説明があるのを見た。
FZ1は圧縮比が11.5:1でこの説の値を下回っているが、'07 YZF-R1は12.7:1、YZF-R6は12.8:1と途轍もなく高圧縮、FZ6シリーズでも12.2:1だ。なのでこれらは試さない方が良いと思う。
逆にクルーザーの様なビックボアのVツインエンジンは9.5:1と低めなので、行けるかも。ともあれ一度オーナーズマニュアルを確認してからにして欲しい。 レギュラー/ハイオク使用の点についてはあまり積極的にお奨めできる話ではないが、バイオガソリンについては「環境にやさしいガソリンを使ってるんだぜ」とバイク仲間との話のネタのひとつにでもなれば、と思います。
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