
TODAY'S ROUTE (1日目)
今回の目的地は、福島県の会津若松。東京から会津までは、それほど飛ばさずに走って約4時間。あまり近場では物足りないので、ツーリングにはちょうどいい距離だ。ライダーは、バイク歴約30年という弓削さんと妹さんで元ライダーという将子さん。バイク好きの兄妹だが、実はタンデムは約20年ぶり。さらに、高速道路でのタンデムは初体験ということで、じつは密かにやや緊張気味。果たして無事にたどり着くことができるのか…。
東北道の浦和料金所にて。まだふたりとも元気いっぱいだ
予定より出発が遅れてしまい、徐々に車が増えてきているものの交通量はそれほど多くなく、まずはひと安心。最初は、時速80km程度で様子をみながら走っていくことに。目指すは、第一休憩ポイントの那須高原IC。ひたすら東北道北上する。約2時間後、那須高原ICに到着。
サービスエリアでは、大型バイクでタンデムということもあって、ちょっとした注目が集まる。「大きいバイクだねぇ。何ccあるの?」と、おじさんに話しかけられ、「1300ccです」と弓削さんは謙虚に答えながらも、ちょっと自慢げだ。高速初タンデムの感想を聞くと、「当たり前なんですけど、信号もないし、脇道から子どもや自転車が飛び出してくることもない。後ろに相方を乗せていることを忘れてしまうくらい、リラックスできました。ひとりだとけっこう飛ばすんでけど、遅くても気持ちいい!って初めて思いましたよ」。将子さんは、「バイクで高速を走っているのに、自分で運転していないなんて不思議な感じ。でも、タンデムだとこんなにも周りの景色が見られるものなんですね。新しい発見です」と楽しそう。よかった、よかった。
那須高原SAにて
その後、サービスエリアに立ち寄りながら、ひたすら走り続け、約1時間後に猪苗代磐梯高原ICに到着。ここで一度一般道に出て、ちょっと寄り道をすることに。料金所を抜けると、そこは一面見渡す限りの青々とした田んぼ。のどかな光景を目にして、高速道路での張り詰めていた空気が一気にほどけるのか、ふたりの表情にも笑みがこぼれていた。
猪苗代磐梯高原ICから国道49号へ出て、郡山方面へ。しばらくして田畑に囲まれた小道に入っていくと、猪苗代湖沿いに続くサイクリングロードに出る。目の前には磐梯山が悠々とそびえ立ち、湖畔から吹き抜ける涼しい風に包まれ、気分爽快!「こんな景色を見せられたら、高速道路でのタンデムツーリングの疲れも一気に吹っ飛びますね」と将子さんもご機嫌だ。
猪苗代湖畔のサインクリングロード。どこまで来たのかを地図で確認。パッセンジャーへのこういう説明も大切
ひと休みしたところで、いざ会津若松へ。今回は、時間の都合で再び高速道路を利用したが、時間があるときは、滝沢旧道を通る山道を楽しみたいところ。
会津若松に到着して、真っ先に訪れたのが白虎隊の最後の地といわれる飯盛山。この山の頂上が、燃え上がる城下を目にしながら白虎隊の若者たちが自刃をした場所だ。近くには彼らの墓が立ち並び、今でも線香の煙が絶えることがない。ここ会津は、幕末の戊辰戦争をはじめとする数奇な歴史の舞台となった場所であり、人々の心の中にはまだ根深い傷跡を持つ歴史が生き続けている。一歩踏み込んだ会津にふれたいなら、ぜひ歴史を知ってから会津を巡るべし。
麓の駐車場でバイクを止め、階段を登って頂上へ。白虎隊のお墓にお線香をあげる2人。会津に伝わる歴史の重みを思い知らされる
