「Ultimate Gear for Intercontinental Adventure」、それはどこまでも続くアスファルトの一本道での安定性と快適性、マウンテンロードにおける爽快なコーナリングフィール、山岳地帯を縫って進むつづら折りの未舗装路でのビッグマシンながら妥協しない走行性を併せ持ち、世界のあらゆる道を疲れを知らずにロングディスタンスを走り切る「オールラウンダーとしてツアラー性能を重視」し機能強化が図られたモデル、それがXT1200ZE Super Ténéréである。
リアルアドベンチャー・テイストを重視したキャラクターは、ツーリングシーンにおける快適なライディング性能を求めて機能を充実。
トップケース用ベース、アシストグリップ、メインスタンドを標準装備とし、さらに電動調整式サスペンション、グリップウォーマー、バックスキン調のシートサイドウォール素材、右側サイドカバーなどの装備が、所有する満足感をもたらす最上級モデルとなっている。
この電動調整式の前後サスペンションは、マルチファンクションハンドルスイッチにより指先一つで調整ができ、4種類の荷重設定、3段階の減衰力調整、7段階の微調整の組み合わせによって、84通りに及ぶ荷重と減衰力の調整が可能となる。これによって旅先での天候や路面状態などの環境変化、ソロ、タンデム、積載物などによる荷重変化に対応し、長距離ツーリング機能が強化されている。
さらに、標準装備ならではのハンドル廻りがすっきりした配線処理が施されたグリップウォーマーは、3段階の温度調節が可能で厳冬時のツーリングに威力を発揮する。
また、バックスキン調シートサイドウォールと右側サイドカバーは、全体デザインの統一感と高級感を際立たせている。
これだけの充実した装備ながら、小型LEDフラッシャーなど各部の小型軽量化にも努め、装備重量265kgを達成している。
エンジンはアドベンチャーツアラーとしての熟成を求めて各部が最適化された2014年モデルを踏襲。ヘッド廻りの動弁系部品の軽量化やピストンリング関連部品の設計見直し、ミッション/クラッチ系の駆動系ダンパー部品の最適化とパーツ構成の見直し、吸排気系ではインテーク/エキゾーストポートの大型化とエキパイ途中にあった連結管の廃止、新しいEU4規制に適合した新触媒の採用など、2013年モデルから細部にわたって見直しが行われたエンジンは、最高出力82.4kW(112PS)/7,250r/min、最大トルク117.0N・m(11.9kgf・m)/6,000r/minを発揮する。
制御系では、のんびりリラックスしたツーリング走行が味わえるTモードと、積極的な走りで気持ち良く楽しい走りが満喫できるSモードを選択可能な「YAMAHA D-MODE」により、走行シーンに応じたエンジン特性をライダーがチョイスできる。また、長距離・定速走行でも快適なクルーズコントロールの装備により、長距離ツーリングを更に快適に楽しむことが可能となっている。
フロントスクリーンは工具を使わず手動で4段階の高さ調節が可能。さらに、メーターカバーとヘッドライト下の風防カバーがウインドプロテクション効果の向上と、高速走行時のスクリーン内側に発生する負圧を抑えることで、上体にかかる負担とストレスを低減し快適なライディングに貢献している。
視認性の高いLCDメーター&マルチドットディスプレイは、ライダーに的確な情報を提供することで長距離ツーリングをサポート。また、アクセサリーホルダーも装備され、マップホルダーやGPSユニットなどの装着を可能としている。ハンドルには振動を低減するアルミ製テーパーハンドルが採用されており、スタイリッシュなイメージかつ快適なライディングを実現している。
この他、溶着により縫い目のないシート、使いやすい形状の鍛造アルミサイドスタンドなど、オールラウンダーとしての充実した機能は継続しつつ、2015年モデルはカラーをマットシルバー1とマットグレーメタリック3に一新。最高のアドベンチャーツアラーとして落ち着いた佇まいを醸し出している。